IT業界は今後10年で間違いなく伸びる業界であるといわれています。
その背景もあり、近年、異業種からプログラマーへの転職を希望する人が増えています。
異業種からの転職、つまりIT業界未経験から中途採用でプログラマーになるにはどうすればよいか紹介したいと思います。
未経験から中途で採用されるのか?
実際のところ、未経験者が中途採用でプログラマーになれるのでしょうか?
未経験者でも中途採用された方はたくさんいます。
未経験者でも採用されるのには、いくつかの理由があります。
深刻な人材不足
システムの開発現場は、人材不足が問題になっています。
IT業界全体でみても、経済産業省の発表によれば、2030年には78万人もの人材が不足すると予測されています。
そのため、中途採用の対象として即戦力となる人材だけではなく、異業種からもやる気のある人材を採用して一人前のエンジニアに育て上げるようとする企業が増えています。
スマートフォンの普及
近年、スマートフォンが急速に普及し、私達の生活になくてはならないものになりつつあります。
その開発現場の特徴として、パソコンのソフトウェア開発を担ってきたプログラマーよりも、新規でプログラマーを雇用するケースが多いことが挙げられます。
パソコンとスマートフォンでは、操作方法など異なる点が多くあります。
パソコン向けアプリケーションの開発に慣れたエンジニアが、スマートフォン向けのアプリケーションを作ると、使いづらいものができあがってしまうことがあるため、先入観のない未経験者が好まれるようです。
では、転職に成功するためのポイントなど、教えてもらえませんか?
未経験から中途採用でプログラマーに転職するための4つの秘訣を紹介します。
1. プログラミングの技術を身につける
未経験OKの求人に応募するとはいえ、プログラミングを全く知らない状態では、転職に成功する確率はゼロです。
まずは、プログラミングの技術を身につけましょう。
プログラミングの技術を身につけるには、まず、プログラミングスクールに通うか、独学で学習するか選択する必要があります。
私がオススメしているのは、プログラミングスクールでプログラミングを学ぶ方法です。
A. プログラミングスクールを活用する
プログラミングスクールのメリット
プログラミングスクールは、わからないことをその場で質問でき、効率的に短期間でプログラミングの技術を身につけることができます。
また、周りに同じようにプログラミングを学ぶ人がいるため、モチベーションを維持しやすい点もプログラミングスクールのメリットです。
プログラミングスクールのデメリット
プログラミングスクールは受講料が発生します。
一般的な相場として、半年間で数十万円といったところです。
また、プログラミングスクールの時間割に合わせて自分のライフスタイルを変える必要がある点もデメリットといえます。
プログラミングスクールを選ぶポイント
プログラミングスクールを選ぶ前に、自分がプログラマーになって何を作りたいかを考えます。
それよって、勉強すべきプログラミング言語も変わってきます。
- 今話題の人工知能に関する技術を得たいのであれば、「Python」
- 動きのあるWebサイトを開発したいのであれば、「JavaScript」
- スマートフォン向けのゲームを開発したいのであれば、「JAVA」や「Objective-C」
自分の方向性と一致するプログラミング言語を学べるプログラミングスクールを探しましょう。
次に、受講期間を検討します。
未経験からプログラマーを目指す場合は、6か月程度が無理なく学習を進めることができ、オススメです。
そして、最も重要なポイントが「転職サポート付きのプログラミングスクール」を選ぶことです。
プログラミングを学ぶだけでなく、求人の紹介や、面接の指導などもあり、自分で転職活動をするより有利に進めることができます。
オススメのプログラミングスクールをあげるなら、中途からでも即戦力となるスキルが身につく「テックキャンプ エンジニア転職」が良いでしょう。
B. 独学でプログラミングを学習する
地理的な理由などでプログラミングスクールに通うことが難しければ、プログラミングを独学で学ぶことになります。
覚悟を持って望めば、プログラミングは独学でも充分、技術を身につけることができます。
書籍で勉強ではなく、プログラミングの学習サイトを活用しましょう。
プログラミングの学習サイトを選ぶポイントを2つ紹介します。
動画で学習できるサイトを選ぶ
一つ目のポイントは動画を使った学習を提供しているサイトを選ぶことです。
動画を用いた学習は、参考書などテキストよりも記憶に残りやすいといわれています。
また、説明文とサンプルソースだけでは、モチベーションの低下にもつながります。
動画で学習できるサイトで効率的に楽しくプログラミングを学びましょう。
有料のサイトを選ぶ
二つ目のポイントは有料のサイトを選ぶことです。
有料サイトを利用することで、学習できる内容が高度なものになるのはもちろんですが、料金を支払うことで、学習に対するモチベーションを維持しやすくなることも大きな理由です。
2. 最新技術を身につける
IT業界でいま一番注目されているのが、「IoT」「機械学習」「AI(人工知能)」の分野です。
この分野のエンジニアは非常に少ないため、技術を習得すれば、転職の大きな武器になります。
いずれも比較的新しい分野ですので、経験者も未経験者も大差なくチャンスがあります。
3. 資格を取得する
身につけた技術を証明する方法として、最も効果的なのが資格を取得することです。
一番のオススメは、IT業界で最も有名な資格である「情報処理技術者試験」です。
情報処理技術者試験は、経済産業省が認定する国家資格なので、保有していると転職に非常に有利になります。
情報技術者試験はいくつか種類がありますが、初心者であれば、IT技術者として基本的な技術も持つことを証明する「基本情報技術者」で充分でしょう。
難しいようであれば、もう一つ下のランクのITパスポート試験でも学習意欲をアピールする点では良いと思います。
4. 面接の対策
プログラマーに転職する際の面接で気をつける点は、身だしなみなど、一般の面接で注意することと基本的に同じです。
ここでは、プログラマーの採用面接特有の作品紹介や質問の対策について紹介します。
自分の作品を紹介する
プログラマーの採用面接では、面接官へ自身の技術がどの程度なのか知ってもらうために、オリジナルの作品を準備し、採用試験で披露します。
しかし、ただ作ればよいというものではありません。
作品の内容によっては、逆に評価を下げてしまう可能性もあるため、作品を制作する際は以下の点に注意してください。
時間がかかってでも自分で書く
プログラムは全て自分でプログラミングしてください。
インターネットや書籍にサンプルとして掲載されているプログラムをコピーし、つぎはぎして作っても、プロが見ればすぐにわかります。
作品は時間がかかってでも、すべて自分でプログラミングしましょう。
読みやすいソースコードを書く
ソースコードの見やすさは重要です。
- 一つ一つの関数の行数を長く書きすぎない
- プログラムの処理を説明するコメントをこまめに入れる
- インデント(プログラムを書き始める位置)を整える
以上のことに注意し、相手の読みやすいプログラムを書くことを意識しましょう。
エラーを出さない
作品を披露している時に、プログラムのバグでエラーが発生してしまうと、せっかく良い作品を作っても高評価を得ることはできません。
事前に操作パターンを洗い出ししっかりとテストしておき、本番でバグを出さないようにしましょう。
不測の事態に備える
どんなことにも不測の事態はつきものです。
例えば、作品を入れたパソコンが故障し起動しなくなった、作品の中で使用していた外部のサーバーが急遽メンテナンスのため停止した など、何が起こるかわかりません。
そうした事態に備え、作品を説明するための紙の資料を準備しておき、紙の資料だけで説明できるようにしておきましょう。
ストレス発散方法を見つける
プログラマーはストレスの溜まりやすい職種です。
納期に追われている中で、予定通り作業が進まない場合など、精神的に辛い時もあります。
そのためか、面接の中で休日の過ごし方やストレスの解消方法を質問される場合が多いようです。
面接のためだけではなく、プログラマーとして働き始めた後を想定して、スポーツなどストレスを発散させる方法を見つけておきましょう。
具体的なキャリアプランを考える
中途採用の場合具体的なキャリアプランを考えておいた方がよいでしょう。
- どんな難しい要求にも対応できるように、プログラマーの道を極めたい。
- 将来的にプロジェクトマネージャーとしてプロジェクトをまとめ上げたい。
- システム開発現場を熟知した、営業マンになって大型案件を受注したい。
自分の中で掲げた目標を実現するために、いつまでに何を成すべきなのか、はっきりとしたプランを持っていれば面接でも好印象が残せます。
また、入社後、エンジニアとして活躍する中で方向性を見失うこともないでしょう。
まとめ
未経験から中途採用でプログラマーになるための方法として、プログラミングの技術を身につける方法と、面接の対策について紹介しました。
業界全体の人材不足もあり、やる気があれば未経験者でもプログラマーに転職することは可能です。
転職は若ければ若いほど有利になりますので、早く行動を開始することをオススメします。