統計分析にかかせないSASプログラマー。
ほかのプログラマー職種と比較しても、待遇が良く、高収入のねらえる職種です。
ハードルの高いイメージがあるSASプログラマーですが、SAS未経験や文系からでもSASプログラマーになることは可能です。
今回はSASプログラマーの仕事内容や年収、求められるスキルや勉強方法、転職可能な限界年齢や成功率をあげる転職方法などを一挙紹介します。
未経験からSASプログラマーへの転職をお考えの方は、ぜひ参考にしてくださいね。
SASプログラマーとは
SASは統計分析プログラミング言語で「Statistical Analysis System」の略。
「SAS」というプログラミング言語を用いてプログラミングするのが主な業務です。
統計分析とは大量のデータを収集、分析した結果から傾向やパターンを知るためのものになります。
例えば、新薬のテストで100人分のデータがあるとします。
それをSASでプログラミングすることで「男性に効きやすい」とか、「AB型、O型に効きやすい」などの傾向を知ることができます。
SASは薬品開発に限らず、自動車・飛行機の開発、マーケティングなどほぼ全ての業務で利用することが可能です。
国の統計データで、企業や国民の傾向を知るために用いることもあります。
仕事内容は?
仕事内容は、データ分析のためにSASをプログラミングすることが主な業務になります。
具体的にどのようなデータを分析をするかは企業によって異なるものの、SASは医薬品の開発でもっとも使われているので医薬品や臨床試験関係のデータ解析の仕事に携わることが多くなります。
例えば、さきほどの製薬会社の例と同様に、薬品の効果や安全性などの傾向を知るためのプログラミング。
またデータ分析するためには解析用のデータを作成する必要があり、そのデータセットと呼ばれるものを作るのも仕事の1つとなります。
さらに解析ができ次第、その解析結果を統計学的に集計し、その傾向をまとめるのもSASプログラマーの仕事のひとつです。
年収、待遇について
SASプログラマーは他のプログラマーと比べて年収が高い傾向にあります。
350万~800万円という方が多いですが、大企業や人気ベンチャー企業であれば1000万を超えることもあります。
年収からもわかるように、待遇は全体的に一般的なプログラマーより良いと言えるでしょう。
SASプログラマーが必要とされる医薬品メーカーは、外資系も多く給与も高い傾向があるためだと思われます。
残業については、求人に月残業時間などが明記されていることが多く、ほかのプログラマー職種と比べ少ないです。
求められるスキルや資格について
SAS言語でのプログラミングスキルについては、それほど難しい言語でもないので未経験からでも習得していけば問題ありません。
ただデータの分析をする以上、統計学の知識や数学的な知識が必要とされる場面も多いです。
とはいえ実際は、難易度の高い箇所は優秀な統計チームなどが担当します。
そのため、線形代数などの高校などで勉強する数学程度の知識でもSASプログラマーになることは可能です。
ですので、文系や未経験からでも現場で身につけていくことでSASプログラマーになれます。
ほかにも、外資系が多いため英語力を求められることがあります。
未経験であっても英語力のみで採用される可能性も考えられるため、文系で英語が得意な方は積極的にアピールすることをオススメします。
しかし、語学力は基本的に不問ということが多いので、SASプログラマーになるために英語を学ぶということは避けましょう。
理系出身の方はプログラマーという業種とSASプログラマーという性質上、統計などの数学的知識が必要になってくるので採用される可能性が高くなります。
こちらも積極的にアピールしていきましょう。
資格は転職において、取得必須というものはありません。
資格でアピールしたいなら、レベルに応じて取得できる「SASグローバル認定プログラム」があります。
何歳まで未経験からの転職が可能か?
SASプログラマーは、20代はもちろん30代でも十分に転職することが可能な仕事です。
統計という分野のため、背景としてどの業種でも必要な仕事で、慢性的に人手不足なことがあります。
一般的にプログラマーの転職に作品や過去の実績の提出は不可欠ですが、SASプログラマーの場合は作品制作を優先するよりも転職活動をすすめてしまうのがオススメです。
というのも、プログラミングするにも自身でデータ収集が必要になりますし、分析するジャンルによって個人で集めることが難しいデータなどがありうるので、自身で作品を作ったり、実績を積むのは難しいのです。
求人を見る限り未経験に寛大なケースも多いため、個人で勉強するよりも先に未経験OKの企業にアプローチされることをオススメします。
転職時に「SASグローバル認定プログラム」があれば説得力も増しますので、時間のある方はぜひ取得を目指していきましょう。
求人や会社選びのポイント
SASという言語は医薬品の開発でもっとも使われているという性格上、求人も医薬品や臨床試験関係ものが多いです。
製薬会社には外資系も多いため、英語力が求められる求人もあります。
SAS未経験や異業種から転職される方は、ぜひ転職エージェントを利用して求人を探すことオススメします。
転職エージェントには業界を熟知したカウンセラーが在籍しており、自身の現状からSASプログラマーになるための近道を教えてもらえるからです。
また非公開求人なども多く、自分で調べるよりもより良い求人情報を得ることができます。
私も転職の際に利用したことがあり、カウンセリングの際には非常にお世話になりました。
模擬面談などの制度もあるのでおすすめです。
まとめ
今回はSASプログラマーになるための方法をお伝えさせていただきました。
未経験からSASプログラマーに転職する場合に必要なことはこちらです。
- 転職エージェントにこれまでの経歴を踏まえて相談する
- 未経験可の企業を中心に求人を探す
- 並行して「SASグローバル認定プログラム」の資格取得にチャレンジする
- 英語力や理系の知識に自信がある方は積極的にアピールする
必要とされる技術に関してはそれほど高くはないようだし、社会的に医薬品の開発に携われるという点でやりがいがあるのも良いよね。