2019年4月、ソニー生命が『中高生が思い描く将来についての意識調査2019』で発表した「将来なりたい職業」その第一位に輝いた職業は何だと思いますか?
答えは「ITエンジニア・プログラマー」でした。
ちょっと意外でしたが、20年以上もITエンジニアとして活動している私にとっては、少し嬉しい結果でもあります。
今回はこれからフリーランスのプログラマーを目指す人に向けて、プログラマーの仕事についてやフリーランスとして独立するための準備、独学方法について紹介します。
未経験でもフリーランスのプログラマーになれるのか?
実際の開発の現場でも独学で勉強したという人は意外と多いです。
未経験でもプログラマーになれる!
プログラマーの仕事は、コンピュータを動かす「プログラム言語」でプログラミングし、ソフトウェアを作ることです。
プログラマーになるには、コンピュータ専門学校や情報系の大学を卒業してIT企業に就職するのが一般的だと思われていますが、
実際の現場では独学でプログラミングを学んだ、プログラマーも多く活躍しています。
未経験からプログラマーになるには?
「プログラマー」には、いくつか種類があるのをご存知でしょうか。
こちらのカテゴリでも紹介していますが、ひとえにプログラマーといってもWebプログラマー、ゲームプログラマー、Javaプログラマー、SASプログラマー、汎用機系プログラマーなどさまざまです。
プログラミングの学習を始める第一歩として、「自分が何を作りたいのか」また、フリーランスを目指す方は、「どのプログラマーになれば、フリーランスとして安定して仕事を受注できるか」を考える必要があります。
私は、書籍やWebサイトなど勉強する手段が豊富で、
初心者でも請け負うことができる案件が多い 「Webプログラマー」をオススメしています。
オススメの独学方法は?
ひと昔前と違い、現在のインターネット環境は高速のデータ通信サービスが普及し、手軽に動画を見ることができるようになりました。
それに伴い、プログラミングの学習サイトも文字と画像だけのものから、動画を用いた講義形式のサービスが増えてきています。
プログラムを学習するサイトを選ぶ際は、効率的に学ぶことができる動画サービス付きのサイトを選ぶようにしましょう。
動画付きプログラミング学習サイト
動画でプログラミングを学べる初心者向けのプログラミング学習サービスです。
導入となる初級動画のほとんどはすべて無料で閲覧可能となっています。
何度でも見放題なので、プログラミングの基礎を固めたい方にオススメです。
こちらも、動画でプログラミングを学べる学習サービスです。
Web関連のものが主ですが、その他にも会話力や仕事の段取りなど、仕事を効率的に進めるための講義も開かれています。
※生放送であれば無料で視聴できます。
フリーランスになろう!その前に・・・
フリーランスで働くには、当然リスクもあります。
“実力がある”ことを5秒で証明してみせてください(笑)
知っておきたい、フリーランスのメリット
ランサーズ株式会社が、2020年のフリーランスの推計人口を発表しました。
引用:「ランサーズ フリーランス実態調査 2020年度版」
その結果、国内のフリーランス人口は推計1122万人(前年比5%増)。
また、仕事に対する満足度も、ノンフリーランスと比べ非常に高く、その主な理由は、「能力をいかせる」ということでした。
日本の企業は、「苦手な部分は努力させて克服させる(矯正する)」風潮があります。
苦手な仕事を克服させ、決められた仕事のフローを叩き込む。
その反動により、「仕事が嫌だ」「仕事を続けるのが苦痛だ」と感じる人が多くなると考えます。
一方、フリーランスは個人の得意な仕事を選択でき、時間の制約が無い分、仕事の流れも自分で決められ、その結果仕事に対して高い満足度が得られると考えます。
フリーランスの大きなメリットは、時間の制約がなくなり、仕事に対して高い満足度が得られることといえます。
年で換算すると、なんと528時間/年≒22日/年!
1日8時間換算なら「66日/年」!
1. 勤務時間を選べる
フリーランスの最大のメリットは通勤ラッシュを避けられることにあると思います。ITエンジニアがすべてがそうという訳ではありませんが、 とにかく朝が弱い印象があります。
フリーランスになると時間を指定して勤務することが出来るため、通勤ラッシュを避けて通うことが可能です。
2. 勤務場所を選べる
これも条件によりますが、働く現場の立地を選ぶことが出来ます。
フリーランスは一定のスキルが維持できさえすれば、住む場所を選びません。 結果さえ出せれば働き方は千差万別です。
自宅近くの現場を選べば、通勤時間はほぼなくなると言っても良いでしょう。
また、クラウドソーシング系のサイトで仕事を見つけることが出来る環境にあるなら、自宅、カフェ、サテライトオフィス、コワーキングスペース、 車中、旅先の宿等どこからでも仕事をすることが可能になります。
キャンピングカーで旅をしながら仕事をすることが可能になります。
「[st_af id="11490"]」ならリモート、週3日勤務など、フリーランスのエンジニアやデザイナーの働き方にマッチしたお仕事がそろっています。
3. 嫌いな相手と会わずに済む
ITエンジニアの就業単位は「プロジェクト単位」が基本です。最長でも嫌な相手とはプロジェクト限りの付き合いとなります。
ズバリ「対人関係のストレス」がありません。
知っておきたい、フリーランスのデメリット
もちろん、フリーランスで働くことにはデメリットもあります。
1. 仕事が途切れたら無収入になってしまう
会社員であれば、けがや病気で入院した際に“有給休暇“で処理することで収入を得ることができますが、フリーランスの場合は、無収入です。
2. 税務処理が面倒
会社に属していれば、もろもろの納税処理を会社が代行してくれますが、その面倒な納税処理をすべて自分でおこなわなければなりません。
フリーランスの「デメリットNo.1」が毎年やって来る確定申告です。
とびぬけたスキルを持つエンジニアも、この確定申告が嫌で会社員を続けている人もいるくらいです。
いっそのこと法人各を取得するのも一つの手です。現在は1円でも会社が作れてしまう時代です。昔のように株式なら1000万円かき集めるために走り回る必要もありません。
3. 社会的な信用が低い
会社員であれば、強力な後ろ盾として「会社」が付きます。
そのため、銀行からの住宅ローンの借り入れの審査が通りやすいですが、フリーランスの場合は、収入が不安定と見られ審査に通りにくくなる傾向にあります。
これらのデメリットも十分考慮して、フリーランスが良いのか、正社員として働く方が良いのか考える必要があります。
4. 自己管理・スケジュール管理
何を隠そうこれが一番大変だったりします。
自分の体調管理はもとより、仕事のスケジュール等すべて自分で管理します。もちろんフリーランスに有給休暇等ありませんから休んだ分はそれだけで売上の増減に直接影響します。
トラブルが起きた場合に一緒に誤ってくれる上司はいません。謝罪から調整(リスケ・リカバリ)、リスク管理まですべて自分自身で行う必要があります。
5. 老後の心配
これは、フリーランスに限らず、どの職種でも考えさせられる問題ですね。
「 未経験者でフリーランス!「将来不安?」 」でも触れていますが、あなたが「労働者」であるかぎり、老後の不安を払しょくする方法はありません。
老後の心配を払しょくするため、切り詰めて切り詰めて極限まで切り詰めて貯金2000万円を溜めた方がいたそうですが、結局不安は解消されなかったそうです。
仮に1億円で不安が解消できるならば、もう答えは出ています。
- 宝くじを当てる
- 株式投資で利益を得る
- FXで利益を得る
- ラスベガスでカジノを当てる(パチンコレベルでは焼け石に水です!)
どれもリスクが高すぎます。一番現実的なのは株式投資くらいでしょうか・・・
「不安を解消する」よりも、まず「不満を解消する」ことから初めてはいかがでしょうか?
資格を取得し、実力を証明しよう
仕事を発注する側が、受注者(あなた)のスキルがどの程度なのか判断することができれば、安心して仕事を任せていただけることでしょう。
受注者が、“実力があります”と宣言するだけでは、誰も信じてくれません。
一番簡単に実力を証明する方法は、資格を取ることです。
IT業界で、最も広く知られている公的な資格は、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が認定している、「情報処理技術者試験」です。
情報処理技術者試験の代表的なものとして、以下の試験があります。
ITパスポート試験
情報処理技術者の基礎的な技術を持つことを証明する資格です。
基本情報技術者試験
高度IT人材になるために必要な基本知識・技能と実践的な活用能力を持つことを証明する資格です。
応用情報技術者試験
高度IT人材になるために必要な応用的知識・技能を持ち、高度IT人材としての方向性を確立したことを証明する資格です。
高度情報技術者試験
専門的且つ高度なIT技術を持つことを証明する資格です。
「高度情報処理技術者試験」というものはなく、9つの専門的な資格の総称として用いられます。
実際の現場では、「基本情報技術者」までは合格して当たり前とみられるため、フリーランスになる前に「応用情報技術者」を取得するようにしましょう。
時間が無いようであれば最低でも「基本情報技術者」は取っておいた方がよいでしょう。
もし、飛び込みで営業などを考えている場合は、高度情報技術者のいずれかの資格を取っておけば、有利に話を進めることができるはずです。
フリーランスの仕事がうまくいく6つのコツ
でも、プログラマーの仕事をどうやって見つければ良いのですか?
フリーランとして生計を立てるのは無理なのでしょうか?
クラウドソージングなどを活用すれば、人脈がなくても案件を受注することは十分可能です。
1. 仕事はクラウドソーシングサービスで探そう
フリーランスで、安定して高収入を得るためのコツは、案件の発注元となる企業にコネクション(人脈)を持つことです。
しかし、これから独学でフリーランスを目指す人が初めからそういった人脈を持っていることは まれです。
そういった場合は、「[st_af id="8101"]」「[st_af id="8103"]」「[st_af id="8105"]」等のクラウドソーシングのサービス使って仕事探して実績を作りつつ、同業者が集まる交流会などに積極的に参加します。
そこで、これまでの開発実績をアピールし、人脈を作るようにしましょう。
あまり知られていないようですが、クラウドソーシングで仕事を受注する目的は、収入の他に「ポートフォリオ」の作成を目的にしている人も多いようです。
ポートフォリオ?
クラウドソーシングなどで受注した案件をもって、就転活時の「自己スキルアピール」に使うみたいです。
へ~、そういう活用方法もあったんですね・・
よく考えてますね。
ポイント
きちんとした裏付けのある技術を持ち合わせている場合は、「[st_af id="8101"]」「[st_af id="8103"]」「[st_af id="8105"]」などのクラウドソーシング系のサイトから直接エンドユーザと契約を結ぶことが可能です。
自分のプロフィールを設定して登録すると、頻繁に「スカウトメール?」が届きますので仕事自体は割と簡単に受注できます。※ ただし最近の傾向として単価はかなり下がってきています。
2. 失敗すれば大損!見積もりのコツ
自分にぴったりの案件が見つかったら、その仕事をいくらで請け負うか、見積もりをおこないます。
ここでポイントなのは、仕様が不明確な部分を徹底的に排除することです。
全体の90%理解できていても、残りの10%にかかる時間が、想定の2倍、3倍に膨らむことは実際の現場でもよくあります。
見積もりのミスで他の仕事の受注が滞れば、その分はあなたの損失(収入減)になります。
不明な点は、契約前に発注者に問い合わせ、徹底的に排除するよう心掛けてください。
3. 仕様変更を未然に防ごう
仕様変更とは、発注者と擦り合わせた成果物の仕様が途中で変更になることです。
成果物が変われば、当然作り方も変わります。
その分、余計な手間が増えます。
明らかな仕様変更であれば、その都度追加費用を請求すればよいですが、厄介なのは「それはお願いしていた機能に当然含まれるべき機能だ」と揉めた場合です。
4. 不具合を未然に防ごう
プログラムの製作が終わったら、そのプログラムが発注者の要求通りの動きをしているかテストをおこないます。
プログラム製作者がおこなうテストは、ホワイトボックステスト(すべての条件分岐を網羅する試験)が基本です。
プログラム納品し、発注者で検収を上げるまでに発生した不具合は無償対応が原則です。
また、不具合が重大もしくは頻発した場合、発注者の信用を失い、新しい仕事が来なくなる可能性もあります。
「不具合=自身の損失」と認識し、品質の良いプログラムを心がけましょう。
5. 継続して仕事を請け続けるには?
発注者に「あなたになら仕事が任せられる」と思っていただけること。
つまり、発注者からの信用が第一です。
そのためには、「納期を守る」「不具合を出さない」といった当たり前のことの積み重ねが、仕事を継続して請け続けるために最も重要なことです。
6. 収入アップの秘訣
一番簡単な収入アップの方法は、自身の作業を効率化することです。
1人月50万円の仕事を半月で仕上げることができれば、単純計算で1か月の収入は100万円となります。
もう一つは、他の人が真似できない技術(まだ普及していない技術)を身につけることです。
いまIT業界で話題の「機械学習」や「AI」技術を身に着けることで、自身の技術の価値を高め、作業単価を上げることも収入アップの方法といえます。
まとめ
記事の冒頭で述べましたように、IT業界未経験の方でもフリーランスプログラマーになることは可能と私は考えます。
「フリーランスプログラマー」という働き方、一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。