フリーランスとして独立し、少しずつ収入が増えてくると「そろそろ家でも買おうかな」なんて思いますよね。ただ、買うにしても一括で買うのは厳しい。そうなると、ローンを組みたい……。「でも、会社員に比べて不安定なフリーランスだと、住宅ローンなんかは組むのが厳しいよな」そう思って、ローンを組むことを諦めてしまっているフリーランスの方。いますよね。しかし、フリーランスだからといって、ローンを組めないわけではありません!本記事では、フリーランスの方が“ローンを組めためのポイント”をお伝えしていきます。
ローンを組むためのポイント
まず、一番気になるのがローンを組むためのポイントですよね。ローンを組むためのポイントとは、ローン審査で見られるポイントでもあります。結論からお伝えすると、そのポイントとは“ちゃんとお金を返してくれる人かどうか”です。
金融機関が一番恐れているのは、貸したお金が返ってこないことです。貸した人がお金を浪費したり、仕事に失敗したりと、何らかの理由によって返済できなくなることだけは、金融機関は避けたいのです。
そのため、金融機関は“ちゃんと返済できる人かどうか”という点を見ます。逆にいえば、“ちゃんと返済できる人ですよ”ということがアピールできれば、会社員であろうとフリーランスであろうと関係なく、ローンを組むことができます。
では、ちゃんと返済できるというアピールは、どのようにすればよいのでしょうか? その方法は、主に以下の二つです。
1. 社会的信用力
自分がちゃんと返済できることのアピール。一つ目は、“社会的信用力”です。抽象的な言葉なので、いまいちわかりづらいですよね。もっと具体的に説明すると、
- 延滞や未払いなどの事故履歴がない
- 無計画なキャッシングをしていない
この二点は、社会的信用力に直結します。一点目の「延滞や未払いなどの事故履歴がない」というのは、そのままの意味です。クレジットカードの支払い延滞や税金の未払いなどがあると、一発アウトです。
こうした事故履歴があると、金融機関からは「返済能力のない人」という烙印を押されてしまうため、十分に注意しましょう。
税金の未払いは納税し、クレジットカード等の事故記録がないかは、CICなどの信用情報機関で確認しましょう。もし事故記録があった場合、延滞であれば5年で事故記録はなくなります。
二点目の「無計画なキャッシングをしていない」というのは、頻繁に”キャッシングによる借り入れを行なっていないか”ということです。
キャッシングの目的が何にせよ、キャッシングを度々行なっていると、浪費家と判断される可能性があるからです。そして、浪費家と判断されてしまうと返済能力は低いと思われ、やはりローンを組むことが難しくなるでしょう。
2. 収益が黒字
二つ目の返済能力があることのアピールとしては、“収益が黒字であること”です。フリーランスの方であれば、ご自身で売上や経費を管理され、確定申告も行なっていることと思います。
ただ、節税のために経費を多めに計上し、赤字で確定申告しているということはないでしょうか? 誤解のないように申し上げると、赤字申告について何かを言いたいわけではありません。
ですが、ローン審査の際には、収益が赤字ですとマイナス評価になる可能性が非常に高いです。金融機関が返済能力を見るうえで、当然ながら収入は大きな要素となります。その収入が赤字ですと、「この収入では返済できない」と判断されてしまいます。
これが会社員ですと、基本的に毎月一定の収入が約束されているので、安定していると判断されます。これが、会社員はローンを組みやすいと言われるゆえんなんですね。
なので、ローンを組むのであれば黒字収益で確定申告をし、節税はローン審査後にするようにしましょう。
ローン審査に通りやすい方法
ここまで、ローン組むためのポイントについてお伝えしました。それを踏まえて、次に“ローン審査に通りやすい方法”についてご紹介します。
闇雲に銀行に当たれば良いというわけではなく、利用できる金融機関やローンの種類など様々なものがあります。下記はその一部ですので、ご参考にしてみてください。
1. 地銀か信金でローンを組む
一つ目にご紹介する方法が、“地銀か信金でローンを組む”です。地方銀行や信用金庫は、一般的にメガバンクに比べてローンが通りやすいと言われています。その理由は、地銀や信金は「地域経済の再生や活性化」という名目があるからだそうです。
その名目の真偽はともかくとして、ローン審査を通る上でも金融機関選びは大事です。地銀や信金を選ぶとともに、“メインバンクも該当銀行に移行しましょう”。
移行理由としては、“金融機関がお金の流れを把握できる”からです。金融機関はローン審査をするうえで、返済能力を見るというのは前述の通りです。お金の流れがはっきりしていれば、しっかり収入を得られていることが明確になり、信用力ひいては返済能力の評価に繋がります。
可能であれば、定期預金も行なうと良いでしょう。月々の貯蓄実績は、返済能力の明確な根拠となりますし、いずれはその定期預金を返済に充てることも可能です。「キャッシュ イズ キング」と言われるくらい、現金はその人の信用力に直結します。
2. フラット35を利用する
二つ目にご紹介するのは“フラット35を利用する”です。これは住宅金融支援機構という独立行政法人が展開している“住宅ローン”です。
このローンは、“人よりも物件に基準を置いている点”と“開業一年以内でもローンを組める”というメリットがあります。フリーランスの人にとっては組みやすいローンです。
また、固定金利のため返済計画を立てやすく、必要な自己資金の相場も、一般的な住宅ローンが物件の30%に対し、フラット35では20%と低めなのも嬉しい点です。
※参考資料 1:住宅市場動向調査報告書
※参考資料 2:2018年フラット35利用者調査
ローンを組むには、信用の積み重ねが大事
記事では、ローン審査を組むためのポイントをお伝えしてきました。繰り返しになりますが、ローンを組むうえで大切なのは“ちゃんと返済できる人間であるか”という点です。
その意味でいえば、会社員であろうとフリーランスであろうと関係ありません。会社員の方であっても、延滞などの事故記録があればローンは組めません。
だからこそ、返済できる人間であることを証明するために、“自分の社会的信用力を高めること”がポイントです。
しかし、何事にもおいても、信用というのは一朝一夕には高まりません。支払いを滞らせない、しっかり収益をあげるなど、日々の積み重ねによって得られるものです。ローンを組むためにも、まずは自分の信用力を高めていきましょう!