フリーランス の 手帳術

【フリーランスの手帳術】未来年表から年間スケジュールを作る手順

前回「【フリーランスの手帳術】03.未来年表を作成する 」の章で作成した未来年表ですが、これを実際に実行に移さなくては机上の空論になってしまいます。

未来年表で描いた目標を実現するためには、それを日々の行動に落とし込む必要があります。
この記事では、フリーランスが「年間スケジュール」を使って、長期目標を1年の計画に変換する方法を解説します。

未来年表を年間スケジュールに落とし込む 

見えてきた目標を、いよいよ年間スケジュールとして具体的な計画に変換していきます。この工程では、目標の整理、優先順位の決定、年間への配置が鍵となります。

まずは「未来年表」の棚卸しから始めよう

未来年表は「やりたいこと」の羅列になりがちです。年間スケジュールに落とし込む前に、各項目を再確認し、現実的に達成可能な目標を見極める必要があります。

年間スケジュールに適した目標の粒度とは?

年間スケジュールに組み込むには、目標を「行動できるサイズ」にまで落とし込む必要があります。抽象的すぎる目標では計画が立てられず、逆に細かすぎると1年単位で扱いづらくなります。

目標を「いつ・どの月にやるか」に割り当てる

整理した目標を、1年間の中で実行する時期に割り振っていきます。無理のない配分を意識し、集中させる時期とゆとりを持たせる時期のバランスを調整することが重要です。

月ごとにタスクを分配する際の注意点

季節や繁忙期、自身の生活リズムを考慮して、各月にタスクを均等に配置するのが理想です。年末年始や長期休暇など、行動量が落ちやすい時期も考慮しておきましょう。

短期集中型/分散型の配分スタイルを選ぶ

目標の実行計画には2つのスタイルがあります。自分の性格や働き方に合わせて選択しましょう。

配分スタイル特徴向いている人
短期集中型特定の時期にタスクを集中させて一気に進める集中力が高く、短期間で成果を出したい人
分散型1年間を通じてタスクを均等に配分する安定的にコツコツ進めたい人、生活に波がある人

スケジュールの優先順位を決める

未来年表から作成した年間スケジュールを効果的に活用するためには、すべての行動に優先順位をつける必要があります。行動の“重み”を見極めることで、実行すべきことが自然と見えてきます。

A・B・Cで優先度を3段階に分ける

複雑なフレームワークを使わなくても、シンプルに「A・B・C」の3段階に分類するだけで、行動計画は劇的に整理されます。

優先度内容
A最重要。必ず実行する営業資料の作成、メイン案件の納品
Bできればやりたい。余力があればポートフォリオ整理、副業プランの検討
C気になっているが緊急性なし新しいツールの試用、SNSでの情報収集

「人生の土台」からABCを考えるのが最も効率的

多くの人が「経済的成功」に最初から意識を向けますが、それは人生ピラミッドの頂点にすぎません。最優先で固めるべきなのは、健康・教養・心・家庭といった“土台”です。これらを軽視した状態では、いずれ経済も崩れます。

年間スケジュールを立てる際も、まずはこのピラミッド構造に基づいて「何をAにすべきか」を考えることが重要です。以下に例を示します。

人生領域タスク例優先度(ABC)理由
健康毎朝ストレッチするA体調を崩すと仕事どころではなくなる
心・精神週に1回は趣味の時間を確保Aメンタルの安定が継続力に直結する
家庭月に1回、家族と過ごす時間を設けるB人間関係の安定が仕事への集中力を生む
知識・教養1日30分読書するA長期的な価値提供のための投資
仕事・経済案件に応募するA売上に直結する行動

経済的な行動だけを「A」に分類するのではなく、それを支えるすべての土台に「A」を割り当てる発想が、結果的にフリーランスとしての成功を最も効率的に引き寄せることになります。

「やること」「やらないこと」が明確になる

このように優先度を明確にすることで、スケジュールに入れるべきものと、入れなくてよいものの境界線が見えてきます。計画倒れを防ぐためにも、「Aに集中する」という姿勢が重要です。

迷ったときは「未来年表との関係性」で判断する

もしA・B・Cどれに分類すべきか悩んだら、そのタスクが未来年表の目標に直結しているかを確認しましょう。目的から逆算すれば、本当に優先すべき行動が自然と決まります。

おすすめのスケジュール帳フォーマット

年間スケジュールを日々の行動に落とし込むためには、自分に合った“書き留める場所”を選ぶことが重要です。ノート、システム手帳、デジタルノート──媒体は問いません。大切なのは、年間の流れを俯瞰しやすく、継続して使えることです。

ちなみに私は、全体が見渡しやすくカスタマイズもしやすいという理由から「システム手帳」を使っていますが、これはあくまで一例にすぎません。自分が続けやすいものを選んでください。

見開き半年 or 蛇腹式をすすめる理由

紙の手帳を使う場合、「見開き半年」や「蛇腹式(ジャバラ式)」といったフォーマットが特におすすめです。これらは年間を通した行動の流れを一目で把握できるので、長期計画との相性が非常に良い構成です。

フォーマット特徴メリット
見開き半年2ページで半年分を一覧できる月ごとの偏りや空白を視覚的に把握しやすい
蛇腹式横に広げて1年全体を見渡せる長期的な流れを視覚的に把握できる

未来年表をスケジュール帳に組み込む工夫

せっかく未来年表を作っても、それを見返さなければ意味がありません。普段使っている手帳やデジタルノートの中に未来年表を組み込んでおくことで、日々の行動と中長期の目標をつなげやすくなります。

目に入る場所に挟むだけで行動力が変わる

未来年表は、スケジュール帳の最初のページやカバー裏など、常に目に入る場所に挟んでおくのが効果的です。頻繁に目にすることで、自然と目標が意識され、優先順位の判断もスムーズになります。

年間スケジュールのイメージ例

ここまでの内容をもとに、実際の年間スケジュールがどのような形になるかをイメージできるよう、サンプルを紹介します。6ヶ月×2ページの見開きや、蛇腹式の年間スケジュール形式は、月ごとの流れを一目で把握できる点で特におすすめです。

テーマ/目標メインタスク
1月準備フェーズブログ設計/案件探し開始
2月実行スタート営業10件/ポートフォリオ公開
3月改善フェーズ分析・改善/ブログ継続

このようなフォーマットを使うことで、「今、自分が年間計画のどこにいるのか」が常に把握でき、迷わず行動を進めやすくなります。

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