シェルスクリプトで頻繁に使用されるコマンドをカテゴリ別に整理した一覧です。
基本操作
コマンド | 用途 | 詳細 |
---|---|---|
basename | ファイル名部分を取得 | パスからディレクトリ部分を除去 |
cat | ファイル内容の表示 | 複数ファイルの連結表示も可能 |
chmod | ファイルの権限を変更 | 読み取り、書き込み、実行権限を設定 |
chown | ファイルの所有者を変更 | 所有者およびグループを設定 |
cp | ファイルをコピー | ファイルやディレクトリを複製 |
cut | テキストの一部を抽出 | 特定の列や範囲を切り出し |
diff | ファイルの差分を比較 | 2つのファイルの違いを表示 |
dirname | ディレクトリ名を取得 | パスからディレクトリ部分を抽出 |
file | ファイルタイプを識別 | ファイルの種類を表示 |
find | ファイルを検索 | 条件に基づいてファイルやディレクトリを検索 |
grep | テキスト検索 | 特定のパターンに一致する行を表示 |
head | ファイルの先頭部分を表示 | 指定した行数分の内容を表示 |
ln | リンクを作成 | ハードリンクやシンボリックリンクを生成 |
ls | ディレクトリ内容を一覧表示 | ファイルやディレクトリの情報を表示 |
mktemp | 一時ファイルを作成 | ユニークな一時ファイルやディレクトリを生成 |
mv | ファイルを移動または名前変更 | ファイルやディレクトリを移動またはリネーム |
pwd | 現在の作業ディレクトリの絶対パスを表示する | 相対パスではなく、システムのルート(/)からの完全なパスを表示 |
rename | ファイル名を変更 | 複数のファイル名を一括で変更 |
rm | ファイルを削除 | ディレクトリやファイルを削除 |
sed | テキスト処理 | 文字列の置換や抽出を実行 |
shred | ファイルを安全に削除 | 復元不可能にするためデータを上書き |
sort | データをソート | 行を指定した順序で並び替え |
split | ファイルを分割 | 大きなファイルを小さな部分に分ける |
stat | ファイルの詳細情報を表示 | ファイルのメタデータを取得 |
tee | 出力をファイルに保存 | 標準出力をファイルに書き込む |
tail | ファイルの末尾部分を表示 | 指定した行数分の内容を末尾から表示 |
touch | ファイルのタイムスタンプを更新 | 新規ファイル作成にも使用 |
tr | 文字列を置換または削除 | 文字列操作を実行 |
uniq | 重複行を削除 | ソート済みデータから重複行を取り除く |
ファイル操作
コマンド | 用途 | 詳細 |
---|---|---|
awk | テキスト処理 | パターンマッチングとデータ操作 |
basename | ファイル名部分を取得 | パスからディレクトリ部分を除去 |
cat | ファイル内容の表示 | 複数ファイルの連結表示も可能 |
chmod | ファイルの権限を変更 | 読み取り、書き込み、実行権限を設定 |
chown | ファイルの所有者を変更 | 所有者およびグループを設定 |
cp | ファイルをコピー | ファイルやディレクトリを複製 |
cut | テキストの一部を抽出 | 特定の列や範囲を切り出し |
diff | ファイルの差分を比較 | 2つのファイルの違いを表示 |
dirname | ディレクトリ名を取得 | パスからディレクトリ部分を抽出 |
file | ファイルタイプを識別 | ファイルの種類を表示 |
find | ファイルを検索 | 条件に基づいてファイルやディレクトリを検索 |
grep | テキスト検索 | 特定のパターンに一致する行を表示 |
head | ファイルの先頭部分を表示 | 指定した行数分の内容を表示 |
ln | リンクを作成 | ハードリンクやシンボリックリンクを生成 |
ls | ディレクトリ内容を一覧表示 | ファイルやディレクトリの情報を表示 |
mktemp | 一時ファイルを作成 | ユニークな一時ファイルやディレクトリを生成 |
mv | ファイルを移動または名前変更 | ファイルやディレクトリを移動またはリネーム |
rename | ファイル名を変更 | 複数のファイル名を一括で変更 |
rm | ファイルを削除 | ディレクトリやファイルを削除 |
sed | テキスト処理 | 文字列の置換や抽出を実行 |
shred | ファイルを安全に削除 | 復元不可能にするためデータを上書き |
sort | データをソート | 行を指定した順序で並び替え |
split | ファイルを分割 | 大きなファイルを小さな部分に分ける |
stat | ファイルの詳細情報を表示 | ファイルのメタデータを取得 |
tee | 出力をファイルに保存 | 標準出力をファイルに書き込む |
tail | ファイルの末尾部分を表示 | 指定した行数分の内容を末尾から表示 |
touch | ファイルのタイムスタンプを更新 | 新規ファイル作成にも使用 |
tr | 文字列を置換または削除 | 文字列操作を実行 |
uniq | 重複行を削除 | ソート済みデータから重複行を取り除く |
unzip | ZIPファイルを解凍 | 圧縮されたZIPファイルを展開 |
vim | テキストエディタ | 高度な編集機能を持つエディタ |
wc | 単語や行数をカウント | ファイルの行数、単語数、バイト数を表示 |
xargs | コマンドライン引数を構築 | 標準入力から引数を生成してコマンドを実行 |
zip | ファイルを圧縮 | ZIP形式でファイルを圧縮 |
ネットワーク操作
コマンド | 用途 | 詳細 |
---|---|---|
arp | ARPキャッシュの管理 | ネットワーク通信のトラブルシューティングに使用 |
curl | データの送受信 | URLを使用してHTTPリクエストを送信 |
dig | DNS情報のクエリ | ドメイン名のDNS情報を取得 |
ethtool | ネットワークインターフェースの設定 | NICの設定や状態を確認および変更 |
ftp | ファイル転送プロトコル | リモートサーバーとのファイル転送を実行 |
ifconfig | ネットワーク設定の表示・変更 | ネットワークインターフェースの設定を確認または変更 |
ip | ネットワークインターフェース管理 | ルーティングやインターフェースの管理を実行 |
nc (netcat) | ネットワーク通信テスト | ポートスキャンやデータ送信に使用 |
netstat | ネットワーク接続の表示 | ネットワーク接続状況やポート使用状況を確認 |
ping | 接続確認 | 指定したホストへの通信テスト |
rsync | ファイル同期 | リモート間またはローカルでのファイル同期 |
scp | セキュアコピー | SSH経由でファイルを安全にコピー |
ssh | リモートログイン | リモートサーバーにセキュアに接続 |
tcpdump | パケットキャプチャ | ネットワークトラフィックを解析 |
telnet | リモートログイン | 指定したポートに接続して通信を実行 |
traceroute | 経路情報の確認 | ネットワーク経路をトレース |
wget | ファイルのダウンロード | HTTP/FTPを使用してファイルを取得 |
システム操作
コマンド | 用途 | 詳細 |
---|---|---|
crontab | スケジュールタスクの設定 | 定期的なタスクを自動実行 |
df | ディスク使用状況の表示 | ファイルシステムの空き容量を確認 |
dmesg | カーネルメッセージの表示 | システム起動やエラーのログを確認 |
du | ディスク使用量を表示 | ファイルやディレクトリの使用容量を表示 |
free | メモリ使用状況の表示 | システムのメモリ状態を確認 |
stop | ジョブの停止 | 実行中のジョブを停止 |
iostat | I/Oデバイスの統計情報 | CPUおよびI/Oデバイスの使用状況を表示 |
iotop | I/O使用状況のリアルタイム表示 | プロセスごとのI/O使用率を表示 |
journalctl | ジャーナルログの確認 | システムログをフィルタリングして表示 |
kill | プロセスを終了 | 指定したプロセスを終了するシグナルを送信 |
lost | 未使用スペースの確認 | 不明なファイルやスペースを検出 |
ps | プロセスの状態を表示 | 現在実行中のプロセス情報を確認 |
reboot | システムを再起動 | システムを安全に再起動 |
shutdown | システムをシャットダウン | 指定時間後にシステムを停止 |
time | コマンドの実行時間を測定 | コマンドの実行にかかった時間を表示 |
top | システムリソースの使用状況を表示 | CPUやメモリの使用率をリアルタイムで表示 |
uptime | システム稼働時間を表示 | システムの起動時間とロードアベレージを確認 |
vmstat | システムパフォーマンスを表示 | メモリ、CPU、I/Oの使用状況を確認 |
w | ログイン中のユーザーを表示 | 現在ログインしているユーザーとその活動を表示 |
who | ログイン中のユーザーを表示 | 現在ログインしているユーザーを確認 |
パーミッション管理
コマンド | 用途 | 詳細 |
---|---|---|
chmod | ファイルの権限を変更 | 読み取り、書き込み、実行権限を設定 |
chown | ファイルの所有者を変更 | 所有者およびグループを設定 |
getfacl | ファイルのアクセス制御リストを取得 | ACL設定を確認 |
setfacl | ファイルのアクセス制御リストを設定 | ACLを適用または変更 |
umask | デフォルトの権限を設定 | 新規ファイルやディレクトリの権限を指定 |
プロセス管理
コマンド | 用途 | 詳細 |
---|---|---|
bg | バックグラウンドジョブを再開 | 一時停止中のジョブをバックグラウンドで再開 |
fg | ジョブをフォアグラウンドで実行 | バックグラウンドジョブをフォアグラウンドに移動 |
jobs | ジョブリストの表示 | 現在のジョブ状況を確認 |
kill | プロセスを終了 | 指定プロセスにシグナルを送信して終了 |
pgrep | プロセスを検索 | 名前に基づいてプロセスを検索 |
pkill | プロセスを名前で終了 | 名前に一致するすべてのプロセスを終了 |
ps | プロセスの状態を表示 | 実行中のプロセスを一覧表示 |
top | リソース使用状況をリアルタイム表示 | CPUやメモリ使用率、プロセス情報を表示 |
ログ管理
コマンド | 用途 | 詳細 |
---|---|---|
head | ファイルの先頭部分を表示 | 指定した行数分の内容を表示 |
journalctl | ジャーナルログの確認 | システムログをフィルタリングして表示 |
logger | ログメッセージを追加 | カスタムメッセージをシステムログに記録 |
tail | ファイルの末尾部分を表示 | 指定した行数分の内容を末尾から表示 |
アーカイブ管理
コマンド | 用途 | 詳細 |
---|---|---|
bzip2 | ファイルを圧縮 | 高圧縮率の形式でファイルを圧縮 |
bunzip2 | 圧縮ファイルを解凍 | bzip2形式の圧縮ファイルを展開 |
gunzip | 圧縮ファイルを解凍 | gzip形式の圧縮ファイルを展開 |
gzip | ファイルを圧縮 | gzip形式でファイルを圧縮 |
tar | ファイルをアーカイブ | 複数のファイルを1つにまとめる |
unxz | XZファイルを解凍 | XZ形式で圧縮されたファイルを展開 |
unzip | ZIPファイルを解凍 | 圧縮されたZIPファイルを展開 |
xz | ファイルをXZ形式で圧縮 | 高効率な圧縮形式でファイルを圧縮 |
zip | ファイルを圧縮 | ZIP形式でファイルを圧縮 |
セキュリティとアクセス管理
コマンド | 用途 | 詳細 |
---|---|---|
chmod | ファイルの権限を変更 | 読み取り、書き込み、実行権限を設定 |
chown | ファイルの所有者を変更 | 所有者およびグループを設定 |
passwd | パスワードの変更 | ユーザーのログインパスワードを更新 |
readonly | 変数を読み取り専用に設定 | 変数の値を保護して変更を防ぐ |
sudo | 管理者権限でコマンドを実行 | 一時的にスーパーユーザー権限を付与 |
su | ユーザーを切り替え | スーパーユーザーや他のユーザーに切り替え |
alias
`alias`コマンドは、長いコマンドや複雑なコマンドを簡略化するための別名を作成します。定義したエイリアスは、現在のシェルセッションでのみ有効です。
オプション:
- -p: 現在定義されているすべてのエイリアスを表示します。
使用例:
- `ll`を`ls -l`のショートカットとして登録します。
alias ll='ls -l'
- 現在定義されているすべてのエイリアスを表示します。
alias
- `grep`をカラー出力対応でエイリアスとして登録します。
alias grep='grep --color=auto'
arp
`arp`は、アドレス解決プロトコル(ARP)テーブルを表示・管理するためのコマンドです。IPアドレスとMACアドレスの対応を管理する際に使用します。
オプション:
- -a: 現在のARPテーブルを表示します。
- -d [IPアドレス]: 指定したIPアドレスのエントリを削除します。
- -s [IPアドレス] [MACアドレス]: 静的ARPエントリを追加します。
使用例:
- 現在のARPテーブルをリスト表示します。
arp -a
- IPアドレス`192.168.1.1`のエントリを削除します。
arp -d 192.168.1.1
- 指定したIPとMACアドレスの静的ARPエントリを追加します。
arp -s 192.168.1.1 00:11:22:33:44:55
awk
`awk`は、テキスト処理やデータ抽出を行うための非常に強力なツールです。各行をフィールド単位で分割し、条件に基づいて操作を行います。
オプション:
- -F: フィールド区切り文字を指定します。
- -v: 外部変数をスクリプト内で使用します。
使用例:
- 区切り文字「:」でフィールドを分割し、最初のフィールドを表示します。
awk -F":" '{print $1}' /etc/passwd
- 出力フィールド区切りを「,」に設定してフィールドを表示します。
awk -v OFS="," '{print $1, $2}' file.txt
- `file.txt`内の最初のフィールドをすべて合計して表示します。
awk '{sum += $1} END {print sum}' file.txt
basename
`basename`は、パスからディレクトリ部分を除去し、ファイル名部分を取得します。
オプション:
- --suffix: 指定した拡張子を除去します。
使用例:
- ファイル名「file.txt」を取得します。
basename /path/to/file.txt
- 拡張子「.txt」を除去して「file」を取得します。
basename /path/to/file.txt .txt
bg
`bg`コマンドは、一時停止しているジョブをバックグラウンドで再開します。
オプション: なし
使用例:
- ジョブをバックグラウンドで再開します。
bg %1
bzip2
`bzip2`は、ファイルを高圧縮率で圧縮するためのコマンドです。
オプション:
- -d: 圧縮ファイルを解凍します。
- -k: 元のファイルを保持します。
使用例:
- ファイルをbzip2形式で圧縮します。
bzip2 file.txt
- 元のファイルを保持しながら圧縮します。
bzip2 -k file.txt
- 圧縮ファイルを解凍します。
bzip2 -d file.txt.bz2
bunzip2
`bunzip2`は、bzip2形式で圧縮されたファイルを解凍するコマンドです。
オプション: なし
使用例:
- ファイルを解凍します。
bunzip2 file.txt.bz2
cal
`cal`コマンドは、カレンダーを表示するためのツールです。
オプション:
- -y: 今年のカレンダーを表示します。
- -m: 指定した月を表示します。
使用例:
- 現在の月のカレンダーを表示します。
cal
- 今年のカレンダーを表示します。
cal -y
- 指定した月のカレンダーを表示します。
cal -m 7
cat
`cat`コマンドは、ファイルの内容を表示したり、複数のファイルを連結して表示するために使用されます。
オプション:
- -n: 行番号を付与します。
- -E: 行末記号を表示します。
使用例:
- ファイルの内容を表示します。
cat file.txt
- 行番号を付けて内容を表示します。
cat -n file.txt
- 各行の末尾に「$」を表示します。
cat -E file.txt
cd
`cd`コマンドは、カレントディレクトリを変更するために使用されます。
オプション: なし
使用例:
- 指定したディレクトリに移動します。
cd /path/to/directory
chmod
`chmod`は、ファイルやディレクトリの権限を変更するためのコマンドです。
オプション:
- -R: 再帰的に権限を変更します。
- -v: 権限の変更内容を詳細に表示します。
使用例:
- ファイルの権限を変更します。
chmod 755 file.txt
- ディレクトリとその中のすべてのファイルの権限を変更します。
chmod -R 755 /path/to/directory
- 変更内容を表示しながら権限を設定します。
chmod -v 644 file.txt
chown
`chown`は、ファイルやディレクトリの所有者およびグループを変更するためのコマンドです。
オプション:
- -R: 再帰的に変更を適用します。
- -v: 変更内容を詳細に表示します。
使用例:
- ファイルの所有者を「user」に変更します。
chown user file.txt
- ディレクトリとその中のすべての所有者とグループを変更します。
chown -R user:group /path/to/directory
- 変更内容を表示しながら所有者を変更します。
chown -v user file.txt
cp
`cp`コマンドは、ファイルやディレクトリをコピーするために使用されます。
オプション:
- -r: ディレクトリを再帰的にコピーします。
- -i: 上書き前に確認を求めます。
- -v: 処理の詳細を表示します。
- -p: コピーするファイルの属性(所有権、タイムスタンプなど)を保持します。
使用例:
- ファイル`file.txt`を`/path/to/destination`にコピーします。
cp file.txt /path/to/destination
- `/source`ディレクトリを再帰的にコピーします。
cp -r /source /destination
- コピー先に同名ファイルが存在する場合、上書き確認を求めます。
cp -i file.txt /path/to/destination
- コピーの詳細を表示します。
cp -v file.txt /path/to/destination
- ファイルの属性を保持してコピーします。
cp -p file.txt /path/to/destination
crontab
`crontab`は、定期タスクを管理するためのコマンドです。
オプション:
- -e: タスクを編集します。
- -l: 現在のタスクを表示します。
使用例:
- 現在のユーザーのタスクを編集します。
crontab -e
- 現在のユーザーのタスクを一覧表示します。
crontab -l
curl
`curl`は、URLを使用してデータを取得または送信するためのコマンドラインツールです。HTTPやHTTPSなど、多くのプロトコルをサポートしています。
オプション:
- -O: URLのファイルを現在のディレクトリに保存します。
- -L: リダイレクトを追跡します。
- -I: HTTPヘッダー情報のみを取得します。
- -X [リクエスト]: 指定したHTTPリクエストを送信します。
使用例:
- 指定したURLの内容を取得します。
curl https://example.com
- ファイルを現在のディレクトリに保存します。
curl -O https://example.com/file.txt
- リダイレクトを追跡してデータを取得します。
curl -L https://example.com
- URLのHTTPヘッダー情報のみを取得します。
curl -I https://example.com
cut
`cut`コマンドは、テキストの特定フィールドを抽出するために使用されます。
オプション:
- -d: 区切り文字を指定します。
- -f: 抽出するフィールドを指定します。
使用例:
- 「:」で区切られた最初のフィールドを抽出します。
cut -d\":\" -f1 /etc/passwd
- カンマで区切られた2番目のフィールドを抽出します。
cut -d\",\" -f2 file.csv
date
`date`コマンドは、現在の日付と時刻を表示するためのコマンドです。
オプション:
- +FORMAT: 表示フォーマットを指定します。
使用例:
- 現在の日付を「YYYY-MM-DD」形式で表示します。
date +\"%Y-%m-%d\"
- 現在の時刻を「HH:MM:SS」形式で表示します。
date +\"%H:%M:%S\"
df
`df`コマンドは、ファイルシステムのディスク使用状況を確認するためのコマンドです。
オプション:
- -h: ファイルシステムの使用量を人間が読みやすい形式で表示します。
- -T: 各ファイルシステムの種類を表示します。
- -i: iノードの使用状況を表示します。
使用例:
- ファイルシステムのディスク使用量を人間が読みやすい形式で表示します。
df -h
- ファイルシステムの種類を表示します。
df -T
- 各ファイルシステムのiノード使用状況を表示します。
df -i
diff
`diff`コマンドは、2つのファイルまたはディレクトリの内容を比較して、その違いを表示します。
オプション:
- -u: ユニファイド形式で差分を表示します。
- -c: コンテキスト形式で差分を表示します。
- -i: 大文字と小文字を区別せずに比較します。
- -r: ディレクトリを再帰的に比較します。
使用例:
- ファイル`file1.txt`と`file2.txt`の違いを表示します。
diff file1.txt file2.txt
- ユニファイド形式で差分を表示します。
diff -u file1.txt file2.txt
- 大文字小文字を無視して比較します。
diff -i file1.txt file2.txt
- ディレクトリ`dir1`と`dir2`を再帰的に比較します。
diff -r dir1/ dir2/
dig
`dig`(Domain Information Groper)は、DNSクエリを実行して、ドメイン名やIPアドレスに関する情報を取得するためのコマンドラインツールです。
オプション:
- +short: 簡易形式で結果を表示します。
- -x [IPアドレス]: リバースDNSルックアップを実行します。
- @[ネームサーバー]: 特定のDNSサーバーを使用してクエリを実行します。
使用例:
- `example.com`のAレコードを取得します。
dig example.com
- 簡易形式で`example.com`のAレコードを表示します。
dig +short example.com
- IPアドレス`8.8.8.8`のリバースDNSルックアップを実行します。
dig -x 8.8.8.8
- GoogleのパブリックDNSサーバー`8.8.8.8`を使用して`example.com`をクエリします。
dig @8.8.8.8 example.com
dirname
`dirname`は、指定したパスからディレクトリ部分を抽出して表示するためのコマンドです。
オプション: なし
使用例:
- ファイル`file.txt`のディレクトリパスを抽出します。
dirname /path/to/file.txt
dmesg
`dmesg`は、カーネルリングバッファの内容を表示するためのコマンドです。
オプション:
- -T: ログのタイムスタンプを人間が読める形式で表示します。
- -C: カーネルリングバッファをクリアします。
使用例:
- カーネルリングバッファの内容を表示します。
dmesg
- タイムスタンプを人間が読める形式で表示します。
dmesg -T
du
`du`は、ディレクトリやファイルのディスク使用量を表示するためのコマンドです。
オプション:
- -h: ディスク使用量を人間が読みやすい形式で表示します。
- -d [深さ]: 指定した深さのディレクトリの使用量のみを表示します。
使用例:
- ディレクトリの使用量を人間が読みやすい形式で表示します。
du -h /path/to/directory
- ディレクトリ内の最上位のみの使用量を表示します。
du -d 1 /path/to/directory
echo
`echo`は、指定した文字列を標準出力に表示するコマンドです。
オプション:
- -n: 改行なしで文字列を出力します。
- -e: エスケープシーケンスを解釈します。
使用例:
- 標準出力に文字列を表示します。
echo "Hello, World!"
- 改行を含む文字列を表示します。
echo -e "Line1\\nLine2"
env
`env`は、現在の環境変数を確認したり、一時的に設定を変更してコマンドを実行するために使用されます。
オプション: なし
使用例:
- 現在のシェル環境変数を表示します。
env
- 一時的に環境変数を設定してコマンドを実行します。
env VAR_NAME=value command
ethtool
`ethtool`は、ネットワークインターフェースの詳細情報を表示したり、設定を変更するために使用されます。ハードウェアのトラブルシューティングやパフォーマンスの確認に役立ちます。
オプション:
- -i: ネットワークインターフェースのドライバー情報を表示します。
- -S: ネットワークインターフェースの統計情報を表示します。
使用例:
- インターフェース`eth0`のドライバー情報を表示します。
ethtool -i eth0
- インターフェース`eth0`の統計情報を表示します。
ethtool -S eth0
export
`export`は、指定した環境変数をシェルで利用可能にします。
オプション: なし
使用例:
- 環境変数をシェルで利用可能にします。
export PATH=/usr/local/bin:$PATH
fg
`fg`は、バックグラウンドで実行中のジョブをフォアグラウンドに移動するためのコマンドです。
オプション: なし
使用例:
- ジョブをフォアグラウンドに移動します。
fg %1
file
`file`は、指定したファイルの種類やMIMEタイプを判別して表示するコマンドです。
オプション:
- -i: ファイルのMIMEタイプを表示します。
- -b: ファイルのタイプを簡潔に表示します。
使用例:
- ファイルのMIMEタイプを表示します。
file -i file.txt
- ファイルのタイプを簡潔に表示します。
file -b file.txt
find
`find`は、指定した条件に基づいてファイルやディレクトリを検索するためのコマンドです。
オプション:
- -name [パターン]: 指定した名前のファイルを検索します。
- -type [種類]: 指定した種類(`f`=ファイル, `d`=ディレクトリ)のみを検索します。
- -size [サイズ]: 指定したサイズのファイルを検索します。
- -exec [コマンド] {} \\;: 検索結果に対して指定したコマンドを実行します。
- -mtime [日数]: 指定した日数以内に変更されたファイルを検索します。
使用例:
- 指定した拡張子を持つファイルを検索します。
find /path -name "*.txt"
- ディレクトリのみを検索します。
find . -type d
- 1MB以上のファイルを検索します。
find /path -size +1M
- 検索結果のファイルを削除します。
find /path -name "*.log" -exec rm {} \\;
- 過去7日以内に変更されたファイルを検索します。
find /path -mtime -7
free
`free`は、システム全体のメモリおよびスワップ領域の使用状況を表示するためのコマンドです。
オプション:
- -h: メモリ使用量を人間が読みやすい形式で表示します。
- -m: メモリ使用量をMB単位で表示します。
- -g: メモリ使用量をGB単位で表示します。
使用例:
- システムのメモリ使用状況を表示します。
free
- 人間が読みやすい形式でメモリ使用量を表示します。
free -h
- メモリ使用量をMB単位で表示します。
free -m
ftp
`ftp`コマンドは、ファイル転送プロトコル(FTP)を使用してリモートサーバーに接続し、ファイルをアップロードまたはダウンロードするためのコマンドです。現在では、より安全な`scp`や`rsync`の使用が推奨されています。
オプション:
- -i: ファイル転送時の確認を無効にします。
- -n: 自動ログインを無効にします。
- -v: 詳細な情報を表示します。
使用例:
- リモートサーバーに接続します。
ftp ftp.example.com
- 自動ログインを無効にして接続します。
ftp -n ftp.example.com
getfacl
`getfacl`コマンドは、ファイルやディレクトリに設定されているアクセス制御リスト(ACL)を表示します。詳細なファイル権限を確認する際に役立ちます。
オプション:
- -R: ディレクトリを再帰的に処理します。
使用例:
- ファイルのアクセス制御リストを表示します。
getfacl file.txt
- ディレクトリ内のすべてのファイルのACLを再帰的に表示します。
getfacl -R /path/to/directory
grep
`grep`は、ファイルや標準入力のテキストを検索し、指定されたパターンに一致する行を表示するためのコマンドです。
オプション:
- -i: 大文字小文字を区別せずに検索します。
- -v: パターンに一致しない行を表示します。
- -E: 拡張正規表現を使用します。
使用例:
- `file.txt`内の`pattern`に一致する行を表示します。
grep "pattern" file.txt
- 大文字小文字を区別せずに`error`を検索します。
grep -i "error" file.txt
- `warning`に一致しない行を表示します。
grep -v "warning" file.txt
- `error`または`warning`に一致する行を表示します。
grep -E "error|warning" file.txt
gunzip
`gunzip`は、gzip形式で圧縮されたファイルを解凍するためのコマンドです。
オプション: なし
使用例:
- gzip形式のファイルを解凍します。
gunzip file.txt.gz
gzip
`gzip`は、ファイルをgzip形式で効率的に圧縮または解凍するためのコマンドです。
オプション:
- -k: 元のファイルを保持します。
- -d: 圧縮ファイルを解凍します。
使用例:
- ファイルをgzip形式で圧縮します。
gzip file.txt
- 元のファイルを保持して圧縮します。
gzip -k file.txt
- 圧縮ファイルを解凍します。
gzip -d file.txt.gz
head
`head`コマンドは、ファイルの先頭部分を表示するためのコマンドです。デフォルトでは最初の10行を出力します。
オプション:
- -n [行数]: 表示する行数を指定します。
使用例:
- ファイルの最初の10行を表示します。
head file.txt
- 最初の5行を表示します。
head -n 5 file.txt
help
`help`は、シェルの組み込みコマンド(ビルトインコマンド)の使い方を表示するためのコマンドです。外部コマンドには使用できません。
オプション: なし
使用例:
- `cd`コマンドの使い方を表示します。
help cd
- `alias`コマンドの詳細を表示します。
help alias
history
`history`コマンドは、シェルで実行したコマンド履歴を表示および管理します。過去のコマンドを再実行する際に便利です。
オプション:
- -c: コマンド履歴をクリアします。
- -w: 履歴をファイルに保存します。
使用例:
- コマンド履歴を一覧表示します。
history
- コマンド履歴をクリアします。
history -c
- 履歴を`~/.bash_history`に書き込みます。
history -w
id
`id`コマンドは、現在のユーザーや指定したユーザーのID情報(UID、GID、所属グループなど)を表示します。
オプション:
- -u: ユーザーID(UID)を表示します。
- -g: グループID(GID)を表示します。
- -G: 所属グループのIDをすべて表示します。
使用例:
- 現在のユーザーのID情報を表示します。
id
- ユーザーID(UID)のみを表示します。
id -u
- グループID(GID)のみを表示します。
id -g
iotop
`iotop`コマンドは、プロセスごとのディスクI/O使用状況をリアルタイムで監視するために使用されます。
オプション:
- -o: I/Oを実行中のプロセスのみを表示します。
- -b: バッチモードで出力します。
使用例:
- ディスクI/O使用状況をリアルタイムで表示します。
iotop
- ディスクI/Oを現在実行中のプロセスのみを表示します。
iotop -o
- バッチモードで結果を出力します。
iotop -b
iostat
`iostat`は、システムのCPU使用状況やI/Oデバイスのパフォーマンスを監視するためのコマンドです。
オプション:
- -c: CPU使用状況を表示します。
- -d: ディスクI/O統計を表示します。
- -x: 拡張ディスク統計を表示します。
使用例:
- CPU使用状況を表示します。
iostat -c
- ディスクI/O統計を表示します。
iostat -d
- 詳細なディスク統計を表示します。
iostat -x
ip
`ip`コマンドは、ネットワーク設定やインターフェースの管理を行うためのコマンドです。
オプション:
- addr: ネットワークインターフェースのIPアドレスを表示します。
- link: ネットワークインターフェースの状態を表示します。
- route: ルーティングテーブルを表示します。
使用例:
- ネットワークインターフェースのIPアドレスを表示します。
ip addr
- ネットワークインターフェースの状態を表示します。
ip link
- ルーティングテーブルを表示します。
ip route
jobs
`jobs`コマンドは、シェルで実行中または停止中のジョブをリスト表示します。
オプション: なし
使用例:
- 現在のシェルで管理されているジョブをリスト表示します。
jobs
journalctl
`journalctl`は、`systemd`ジャーナルログを管理および表示するためのコマンドです。
オプション:
- -b: 現在の起動に関するログを表示します。
- -u [サービス名]: 指定したサービスのログを表示します。
- -p [優先度]: 指定した優先度のログを表示します。
使用例:
- 現在の起動に関するログを表示します。
journalctl -b
- 指定したサービスのログを表示します。
journalctl -u sshd
- エラーレベルのログのみを表示します。
journalctl -p err
kill
`kill`コマンドは、指定されたプロセスにシグナルを送信して終了させるためのコマンドです。
オプション:
- -9: 強制終了シグナルを送信します。
- -15: プロセスを正常に終了させるシグナルを送信します。
使用例:
- プロセスID`1234`のプロセスを終了します。
kill 1234
- プロセスID`1234`のプロセスを強制終了します。
kill -9 1234
ln
`ln`コマンドは、ファイルやディレクトリのシンボリックリンクまたはハードリンクを作成するためのコマンドです。
オプション:
- -s: シンボリックリンクを作成します。
- -v: 作成したリンクの詳細を表示します。
使用例:
- シンボリックリンクを作成します。
ln -s /path/to/target /path/to/link
- ハードリンクを作成します。
ln file1 file2
logger
`logger`コマンドは、メッセージをシステムログに追加するために使用されます。
オプション:
- -p [プライオリティ]: ログの優先度を指定します。
使用例:
- システムログにメッセージを追加します。
logger "Test message"
- `local0.info`としてログを記録します。
logger -p local0.info "Info message"
lost
`lost`コマンドは、失われたファイルやディレクトリの回復や操作に使用されます(利用例は稀)。
オプション: なし
使用例:
- 失われたデータを確認します。
lost
ls
`ls`コマンドは、ディレクトリ内のファイルとフォルダをリスト表示する基本的なコマンドです。
オプション:
- -l: 詳細情報を表示します。
- -a: 隠しファイルを含めて表示します。
- -h: ファイルサイズを人間が読みやすい形式で表示します。
使用例:
- 詳細情報をリスト形式で表示します。
ls -l
- 隠しファイルを含めてすべて表示します。
ls -a
- 人間が読みやすい形式でサイズを表示します。
ls -lh
mktemp
`mktemp`コマンドは、一時ファイルまたは一時ディレクトリを作成するためのコマンドです。
オプション:
- -d: 一時ディレクトリを作成します。
- -q: エラー時に警告を抑制します。
使用例:
- 一時ファイルを作成します。
mktemp
- 一時ディレクトリを作成します。
mktemp -d
mv
`mv`コマンドは、ファイルやディレクトリを移動したり、名前を変更するために使用されます。
オプション:
- -i: 移動先に同名ファイルが存在する場合、上書き前に確認を求めます。
- -n: 上書きを行いません。
- -v: 移動操作の詳細を表示します。
使用例:
- ファイルを移動します。
mv file.txt /path/to/destination
- 移動先に同名ファイルが存在する場合に確認を求めます。
mv -i file.txt /path/to/destination
- ファイルの名前を変更します。
mv oldname.txt newname.txt
- ディレクトリ内のすべてのファイルを移動し、詳細を表示します。
mv -v /source/* /destination/
nc (netcat)
`nc`コマンドは、ネットワーク接続を確立し、データ転送を行うためのツールです。
オプション:
- -l: ポートをリッスンします。
- -u: UDP接続を使用します。
使用例:
- ポート1234で接続をリッスンします。
nc -l 1234
- UDP接続を確立します。
nc -u 192.168.1.1 1234
netstat
`netstat`は、ネットワーク接続、ルーティングテーブル、ネットワークインターフェース統計を表示するためのコマンドです。
オプション:
- -t: TCP接続を表示します。
- -u: UDP接続を表示します。
- -l: リッスン中のソケットを表示します。
- -p: プロセスIDとプロセス名を表示します。
使用例:
- TCP接続を表示します。
netstat -t
- UDP接続を表示します。
netstat -u
- リッスン中のソケットを表示します。
netstat -l
- TCP接続に関連するプロセス情報を表示します。
netstat -tp
passwd
`passwd`コマンドは、ユーザーアカウントのパスワードを変更または管理するために使用されます。
オプション:
- --stdin: 標準入力を使用してパスワードを変更します。
- -l: ユーザーアカウントをロックします。
- -u: ロックされたアカウントをアンロックします。
- -e: 次回ログイン時にパスワード変更を強制します。
- -d: ユーザーアカウントのパスワードを削除します。
使用例:
- 現在のユーザーのパスワードを変更します。
passwd
- ユーザー`user1`のパスワードを変更します。
sudo passwd user1
- ユーザー`user1`のアカウントをロックします。
sudo passwd -l user1
- ロックされたアカウントをアンロックします。
sudo passwd -u user1
- 次回ログイン時にパスワード変更を強制します。
sudo passwd -e user1
ping
`ping`は、指定したホストがネットワーク上で到達可能かを確認するために使用されます。
オプション:
- -c [回数]: 指定した回数だけpingリクエストを送信します。
- -i [秒]: パケット送信間隔を指定します。
- -t: 生存時間(TTL)を設定します。
使用例:
- `example.com`に4回だけpingリクエストを送信します。
ping -c 4 example.com
- 2秒間隔でpingリクエストを送信します。
ping -i 2 example.com
ps
`ps`は、現在実行中のプロセスのリストを取得するためのコマンドです。
オプション:
- -e: すべてのプロセスを表示します。
- -f: 詳細な形式でプロセスを表示します。
- -u [ユーザー]: 指定したユーザーのプロセスを表示します。
使用例:
- すべてのプロセスを表示します。
ps -e
- 詳細な形式でプロセスを表示します。
ps -f
- ユーザー`user1`が実行しているプロセスを表示します。
ps -u user1
pwd
`pwd`コマンドは、現在の作業ディレクトリを表示するためのコマンドです。
オプション:
- -L: シンボリックリンクを解釈して論理パスを表示します。
- -P: シンボリックリンクを解釈せずに物理パスを表示します。
使用例:
- 現在の作業ディレクトリ(デフォルトで論理パス)を表示します。
pwd
- 論理パスを表示します。
pwd -L
- 物理パスを表示します。
pwd -P
readonly
`readonly`コマンドは、指定した変数を読み取り専用に設定します。
オプション: なし
使用例:
- 変数を読み取り専用に設定します。
readonly VAR_NAME
reboot
`reboot`コマンドは、システムを再起動するためのコマンドです。
オプション: なし
使用例:
- システムを再起動します。
reboot
rename
`rename`コマンドは、ファイル名を一括変更するためのコマンドです。
オプション: なし
使用例:
- ファイル名の`old`を`new`に一括変更します。
rename 's/old/new/' *.txt
rm
`rm`コマンドは、ファイルやディレクトリを削除するためのコマンドです。
オプション:
- -r: ディレクトリを再帰的に削除します。
- -f: 確認なしで強制的に削除します。
- -i: 削除前に確認を求めます。
使用例:
- ファイルを削除します。
rm file.txt
- ディレクトリとその中の全てを再帰的に削除します。
rm -r /path/to/directory
- 確認なしでファイルを削除します。
rm -f file.txt
- 削除前に確認を求めます。
rm -i file.txt
rsync
`rsync`コマンドは、ファイルやディレクトリを効率的に同期またはコピーするためのコマンドです。
オプション:
- -a: アーカイブモード(再帰的コピーとファイル属性の保持)。
- -v: 詳細な出力を表示します。
- --progress: コピー中の進行状況を表示します。
- --delete: 同期先に存在しないファイルを削除します。
使用例:
- ディレクトリをコピーします。
rsync -av /source /destination
- リモートサーバーにコピーし、進行状況を表示します。
rsync -av --progress /source user@remote:/destination
- 同期先に存在しないファイルを削除して同期します。
rsync -av --delete /source /destination
scp
`scp`コマンドは、SSHプロトコルを使用してファイルを安全に転送するためのコマンドです。
オプション:
- -r: ディレクトリを再帰的にコピーします。
- -P [ポート番号]: 指定したポートで接続します。
- -i [鍵ファイル]: SSH鍵を指定して接続します。
- -v: 詳細なデバッグ情報を表示します。
使用例:
- ファイルをリモートサーバーにコピーします。
scp file.txt user@remote:/path/to/destination
- ローカルディレクトリをリモートサーバーに再帰的にコピーします。
scp -r /local/directory user@remote:/remote/directory
- ポート番号を指定してファイルをコピーします。
scp -P 2222 file.txt user@remote:/path/to/destination
sed
`sed`は、ストリームエディタとして動作し、テキストの編集や置換を行うために使用されます。
オプション:
- -i: ファイルを直接編集します。
- -n: 出力を抑制し、指定した内容のみを表示します。
- s/pattern/replacement/: テキストを置換します。
使用例:
- ファイル内の最初の`old`を`new`に置き換えます。
sed 's/old/new/' file.txt
- ファイルを直接編集して変更を保存します。
sed -i 's/old/new/' file.txt
- `pattern`を含む行のみを表示します。
sed -n '/pattern/p' file.txt
seq
`seq`コマンドは、数字のシーケンスを生成するためのコマンドです。
オプション: なし
使用例:
- 1から10までの数字を生成します。
seq 1 10
setfacl
`setfacl`コマンドは、ファイルやディレクトリのアクセス制御リスト(ACL)を設定するためのコマンドです。
オプション:
- -m: ACLを設定または変更します。
使用例:
- ユーザー`user1`にファイルの読み書き権限を付与します。
setfacl -m u:user1:rw file.txt
shred
`shred`コマンドは、ファイルを安全に削除するためのコマンドです。
オプション:
- -u: ファイルを削除します。
使用例:
- ファイルを安全に削除します。
shred -u file.txt
shutdown
`shutdown`コマンドは、システムを安全にシャットダウンまたは再起動するためのコマンドです。
オプション:
- -h: システムをシャットダウンします。
- -r: システムを再起動します。
- +[時間]: 指定した時間後にシャットダウンします。
使用例:
- システムをすぐにシャットダウンします。
shutdown -h now
- システムをすぐに再起動します。
shutdown -r now
- 10分後にシステムをシャットダウンします。
shutdown -h +10
sort
`sort`コマンドは、ファイルの行を指定した条件でソートするためのコマンドです。
オプション:
- -r: 降順でソートします。
- -n: 数値としてソートします。
- -k [列番号]: 指定した列を基準にソートします。
使用例:
- ファイルを昇順でソートします。
sort file.txt
- 降順でソートします。
sort -r file.txt
- 数値としてソートします。
sort -n file.txt
split
`split`コマンドは、大きなファイルを指定した行数またはサイズで分割するためのコマンドです。
オプション:
- -l [行数]: 指定した行数ごとに分割します。
- -b [サイズ]: 指定したサイズごとに分割します。
- -d: 数値の接尾辞を使用します。
使用例:
- ファイルを10行ごとに分割します。
split -l 10 file.txt part_
- ファイルを1MBごとに分割します。
split -b 1M file.txt part_
ssh
`ssh`は、セキュアなリモートログインを可能にするためのプロトコルで、暗号化された通信を使用します。
オプション:
- -i [鍵ファイル]: 指定したSSH鍵を使用します。
- -p [ポート番号]: 使用するポート番号を指定します。
- -v: 詳細なデバッグ情報を表示します。
使用例:
- ユーザー`user`でリモートホストに接続します。
ssh user@example.com
- 指定したSSH鍵を使用して接続します。
ssh -i ~/.ssh/id_rsa user@example.com
- ポート番号を指定して接続します。
ssh -p 2222 user@example.com
stat
`stat`コマンドは、ファイルやディレクトリの詳細情報(サイズ、所有権、アクセス権など)を取得するためのコマンドです。
オプション:
- -c: カスタム形式で情報を表示します。
- --format: 出力形式を指定します。
使用例:
- ファイルの詳細情報を表示します。
stat file.txt
- ファイルのサイズと名前を表示します。
stat -c "%s %n" file.txt
stop
`stop`コマンドは、サービスを停止するためのコマンドです。`systemd`ベースのシステムでは`systemctl stop`を使用します。
オプション: なし
使用例:
- 指定したサービスを停止します。
stop service_name
sudo
`sudo`コマンドは、管理者権限や他のユーザー権限でコマンドを実行するために使用されます。
オプション:
- -l: 現在のユーザーが実行可能なコマンドを表示します。
- -u [ユーザー]: 指定したユーザーとしてコマンドを実行します。
- -k: キャッシュされた認証をクリアします。
使用例:
- 管理者権限で`apt update`を実行します。
sudo apt update
- ユーザー`user1`としてコマンドを実行します。
sudo -u user1 command
su
`su`コマンドは、現在のユーザーを切り替えるために使用されます。
オプション:
- -: ログインシェルとして切り替えます。
- -c: 指定したコマンドを実行します。
使用例:
- 管理者ユーザーに切り替えます。
su -
- ユーザー`user1`に切り替えます。
su - user1
- 管理者として`ls /root`を実行します。
su -c "ls /root"
tail
`tail`コマンドは、ファイルの末尾を表示するためのコマンドです。
オプション:
- -n [行数]: 表示する行数を指定します。
- -f: ファイルの末尾をリアルタイムで監視します。
使用例:
- ファイルの最後の10行を表示します。
tail file.txt
- 最後の20行を表示します。
tail -n 20 file.txt
- ファイルの末尾をリアルタイムで監視します。
tail -f file.txt
tar
`tar`コマンドは、複数のファイルをアーカイブにまとめたり、展開するために使用されます。
オプション:
- -c: 新しいアーカイブを作成します。
- -x: アーカイブを展開します。
- -v: 詳細な情報を表示します。
- -f [ファイル名]: アーカイブのファイル名を指定します。
使用例:
- `file.txt`を`archive.tar`にアーカイブします。
tar -cvf archive.tar file.txt
- `archive.tar`を展開します。
tar -xvf archive.tar
- ディレクトリを圧縮しながらアーカイブします。
tar -czvf archive.tar.gz /path/to/directory
tcpdump
`tcpdump`は、ネットワーク上のパケットをキャプチャして解析するための強力なツールです。
オプション:
- -i [インターフェース]: 特定のネットワークインターフェースを指定してキャプチャを実行します。
- -nn: アドレスやポート番号を解決せずに表示します。
- -c [パケット数]: 指定したパケット数でキャプチャを終了します。
- -w [ファイル名]: パケットを指定したファイルに保存します。
- -r [ファイル名]: 保存されたパケットファイルを読み込みます。
使用例:
- インターフェース`eth0`でパケットをキャプチャします。
tcpdump -i eth0
- アドレスとポート番号を解決せずに表示します。
tcpdump -nn
- 最初の10パケットのみをキャプチャします。
tcpdump -c 10 -i eth0
- キャプチャをファイルに保存します。
tcpdump -w packets.pcap -i eth0
- 保存されたパケットファイルを読み取ります。
tcpdump -r packets.pcap
tee
`tee`コマンドは、標準入力をファイルと標準出力に同時に送信するためのツールです。
オプション:
- -a: ファイルに追記します。
使用例:
- 標準出力に表示し、同時にファイルに書き込みます。
echo "Hello" | tee file.txt
- ファイルに追記します。
echo "New Line" | tee -a file.txt
telnet
`telnet`コマンドは、テキストベースの通信プロトコルを使用してホストに接続します。
オプション: なし
使用例:
- `example.com`のポート80に接続します。
telnet example.com 80
time
`time`コマンドは、指定したコマンドの実行にかかった時間を測定します。
オプション: なし
使用例:
- `ls`コマンドの実行時間を測定します。
time ls
top
`top`コマンドは、システムのプロセスおよびリソース使用状況をリアルタイムで表示します。
オプション:
- -d [秒]: 更新間隔を指定します。
- -u [ユーザー]: 指定したユーザーのプロセスのみを表示します。
使用例:
- プロセスのリソース使用状況をリアルタイムで表示します。
top
- ユーザー`user1`のプロセスのみを表示します。
top -u user1
touch
`touch`コマンドは、新しい空のファイルを作成したり、既存のファイルのタイムスタンプを変更します。
オプション:
- -t [タイムスタンプ]: 指定したタイムスタンプを設定します。
使用例:
- 空のファイルを作成します。
touch file.txt
- ファイルのタイムスタンプを2023年1月1日00:00に設定します。
touch -t 202301010000 file.txt
tr
`tr`コマンドは、文字の変換や削除を行います。
オプション:
- -d: 指定した文字を削除します。
使用例:
- 小文字を大文字に変換します。
echo "abc" | tr a-z A-Z
- 文字`a`を削除します。
echo "abc" | tr -d a
traceroute
`traceroute`コマンドは、パケットが経由するネットワークルートを表示します。ネットワークのトラブルシューティングに役立ちます。
オプション:
- -m [ホップ数]: 最大ホップ数を指定します。
使用例:
- `example.com`までのルートを表示します。
traceroute example.com
- 最大5ホップまでのルートを表示します。
traceroute -m 5 example.com
type
`type`コマンドは、指定したコマンドがシェルビルトイン、エイリアス、または実行可能ファイルであるかを表示します。
オプション: なし
使用例:
- コマンド`ls`の種類を表示します。
type ls
uniq
`uniq`コマンドは、重複行を削除またはカウントするために使用されます。入力をソートした後に使用する必要があります。
オプション:
- -c: 重複行の出現回数を表示します。
使用例:
- ファイルの重複行を削除します。
sort file.txt | uniq
- 重複行とその出現回数を表示します。
sort file.txt | uniq -c
unxz
`unxz`コマンドは、`xz`形式で圧縮されたファイルを解凍します。元のファイルを復元し、圧縮ファイルは削除されます。
オプション: なし
使用例:
- 圧縮ファイルを解凍します。
unxz file.xz
unzip
`unzip`コマンドは、ZIP形式の圧縮ファイルを解凍します。特定のディレクトリに解凍することも可能です。
オプション:
- -l: ZIPファイルの内容をリスト表示します。
- -d [ディレクトリ]: 指定したディレクトリに解凍します。
使用例:
- ZIPファイルを現在のディレクトリに解凍します。
unzip file.zip
- ZIPファイルの内容をリスト表示します。
unzip -l file.zip
- ZIPファイルを指定したディレクトリに解凍します。
unzip file.zip -d /path/to/destination
uptime
`uptime`コマンドは、システムの稼働時間、ログイン中のユーザー数、システム負荷状況を表示します。
オプション: なし
使用例:
- システムの稼働時間と負荷状況を表示します。
uptime
vim
`vim`は、高機能なテキストエディタであり、プログラミングやテキスト編集に広く使用されます。
オプション:
- -R: 読み取り専用モードで起動します。
- -u [設定ファイル]: 特定の設定ファイルを読み込んで起動します。
使用例:
- ファイルを開きます。
vim file.txt
- ファイルを読み取り専用モードで開きます。
vim -R file.txt
vmstat
`vmstat`は、システムパフォーマンスを監視するためのコマンドで、メモリ、スワップ、CPU、I/Oアクティビティなどの情報を提供します。
オプション:
- -s: システム統計のスナップショットを表示します。
- -d: ディスク統計を表示します。
- [間隔] [回数]: 指定した間隔で統計情報を繰り返し表示します。
使用例:
- メモリ、CPU、I/Oの概要を表示します。
vmstat
- 2秒間隔で5回統計情報を表示します。
vmstat 2 5
- システム統計のスナップショットを表示します。
vmstat -s
w
`w`コマンドは、ログイン中のすべてのユーザー、システムの稼働時間、システムの負荷状況を表示します。
オプション: なし
使用例:
- 現在ログイン中のユーザーとシステムの状態を表示します。
w
wget
`wget`は、URLからファイルをダウンロードするための非対話型ネットワークダウンロードツールです。
オプション:
- -O [ファイル名]: ファイル名を指定して保存します。
- -c: 中断したダウンロードを再開します。
- -q: 静かに実行します。
使用例:
- 指定したURLのコンテンツをダウンロードします。
wget https://example.com
- ダウンロードしたコンテンツを`file.txt`として保存します。
wget -O file.txt https://example.com
- 中断されたダウンロードを再開します。
wget -c https://example.com/file.zip
which
`which`コマンドは、指定されたコマンドが存在する場所(実行可能ファイルのパス)を表示します。
オプション: なし
使用例:
- コマンド`ls`の実行パスを表示します。
which ls
who
`who`コマンドは、現在ログイン中のユーザーに関する情報を表示します。
オプション:
- -u: 各ユーザーのログイン時間を表示します。
- -q: ログインしているユーザー数を表示します。
使用例:
- 現在ログイン中のユーザーを表示します。
who
- 各ユーザーのログイン時間を含めて表示します。
who -u
whoami
`whoami`コマンドは、現在のシェルセッションで使用中のユーザー名を表示します。
オプション: なし
使用例:
- 現在のユーザー名を表示します。
whoami
xargs
`xargs`コマンドは、標準入力から取得したデータを引数として他のコマンドに渡します。
オプション:
- -n [数]: 各コマンドに渡す引数の数を指定します。
- -I [置換文字列]: 引数を置換文字列として使用します。
使用例:
- 標準入力で渡されたファイルを削除します。
echo "file1 file2" | xargs rm
- 検索したファイルを移動します。
find . -name "*.txt" | xargs -I {} mv {} /destination
xz
`xz`コマンドは、高圧縮率でファイルを圧縮および解凍するために使用されます。
オプション:
- -d: 圧縮ファイルを解凍します。
- -k: 圧縮後も元のファイルを保持します。
使用例:
- ファイルを`xz`形式で圧縮します。
xz file.txt
- 圧縮ファイルを解凍します。
xz -d file.txt.xz
- 元のファイルを保持しながら圧縮します。
xz -k file.txt
zip
`zip`コマンドは、複数のファイルやディレクトリをZIP形式で圧縮するために使用されます。
オプション:
- -r: ディレクトリを再帰的に圧縮します。
- -u: ZIPファイルを更新します。
- -d [ファイル名]: ZIPファイルから特定のファイルを削除します。
- -m: 圧縮後に元のファイルを削除します。
使用例:
- ファイルをZIP形式で圧縮します。
zip archive.zip file.txt
- ディレクトリを再帰的に圧縮します。
zip -r archive.zip /path/to/directory
- ZIPファイルから特定のファイルを削除します。
zip -d archive.zip file.txt
- 圧縮後に元のファイルを削除します。
zip -m archive.zip file.txt