ここで作成するチェックリストは、使い方によっては仕事の作業時間を大幅に短縮する効果を持つものです。各テーマ毎にチェックリストを作成しておき、判断の遅延を防ぐのが主な使用用途となります。
私の場合、下記で紹介するチェックリストを作成し手帳に挟んであります。
仕事などで「現時点で考えておかねばならないことは何か?」など、あらかじめリスト化しておき、進む方向にブレが起きないようにしてあります。
これを、毎日定時に見返すようにするだけで、漏れが無いかが把握できると言う具合です。
新規のプランや事業を起こす場合に下記のビジネスチェックリストを使用することで、意思決定判断までの時間を短縮しています。
フリーランスの手帳術(全10記事)
ビジネスチェックリスト
フリーランス(個人事業主)をしていると、いろいろな話が持ち上がってきます。
大抵の場合はプロジェクトで課題にハマっている時などに決まってビジネスの話が舞い込みます。とても正常な判断が出来ないほど疲れ切っている場合、間違った判断で損することが多く何かいい手はないかと模索していたところ、このチェックリストに辿り着きました。
プランニングチェックリスト
毎年末に翌年の年間計画を立てる都度、振り返りと計画策定に使用します。
「自分にとって価値あること」に優先順位をつけ、より多くの時間とパワーを注げるようにスケジュール化するための設計フレームワーク。
プランニングチェックリスト
- 人生ミッションリスト(年末作業)
- 価値観・ミッション、自分が大切にしていることを明確にする
- 価値観の明確化
- 周囲のいろいろの人の中で、自分の役割を考える
- 自分のミッションを考える
- 価値観・ミッション、自分が大切にしていることを明確にする
- 目標に対する優先順位を明確化する(年末作業)
- 自分にとって価値あるもの、したいことの優先順位を明確化する
- 老後に「こうで在りたい自分」像
- やりたいことリスト
- してはいけないことリスト
- 自分にとって価値あるもの、したいことの優先順位を明確化する
- 未来年表(年末作業)
- 最低、向こう10年間の長期的な目標の具体的なプランを立てる
- 目標を列挙し、ゴール地点(達成日時)を視覚化(数値化)する
- 現状と目標の距離を見定める
- 進まなければならない距離を達成日時までの年月で振り分ける
- 今年の重点目標(年末作業)
- 未来年表から今年の目標と反省点を明確にする
- それに向かって行う予定期間を「月間スケジュール」へ落とし込む
- 週間スケジュール(習慣ルーチン)
- 毎週末に月間スケジュールの当該目標を週単位にブレイクダウンし、「週間スケジュール」へ落とし込む
- 今週の作業で未達成の項目を抜出し、次週の作業として「週間スケジュール」として組み込む
- 「1週間コンパス」を使って、その週で自分の役割と目標を立てる
- 日々の予定
- 常に1週間単位での進捗を意識し、毎日業務終了後に1日の業務内容を振り返る
- 日の振り返り/日次レビュー
- 週間計画で立てた目標や行動計画に対して、どのぐらい実行できたかを振り返る
上記の計画を1週間のサイクルとしてPDCAを回します。
行動チェックリスト
毎日の終わりにその日取った行動の振り返りを行います。
その日行った行動を振り返るための簡易フレームワーク1日の行動計画に対するオールラウンドチェックリスト。
行動チェックリスト
- 計画的行動
- 手帳のTODO&スケジュールを朝・昼・晩に読み返したか
- 今日1日の行動予定を立ててから行動したか
- できる人間のオーラを発する
- 常に「キリッ」とした顔、もしくは「ニコッ」とした笑顔だったか
- 姿勢を正しく背筋を伸ばしていたか
- 低くゆったりした声で話していたか
- 他者の感情に敏感になる
- 物事の優先順位は「関係者がどう思うか」を基準にしたか
- 人と会う前、会っている最中に「この人の求めている(期待している)モノは何か」を考えたか
- 「期待を超える何か」を提供しようと考えたか
- クイックアクション
- 今日した方が良いことを、明日の先延ばししていないか
- 明日に済ますべきことを行う準備はできているか
- 期限の直前2日になっている仕事はないか
- 自我を保つ
- 自分の意見を言えるシーンで、自分の「考え・要求」を伝えているか
- 規則正しい生活⇒高いエネルギー
- 朝、定時に起きたか
- 朝食・昼食・夕食は適切な時間にとったか
- 夜、定時にねる準備は出来ているか
- 密なコミュニケーション
- 報告・連絡・相談で漏れているものはないか
- 隙間時間に本、CDなどで学習したか
- その日にあった人・モノからの学びはあったか
- 日々を学習する
- 「何を学習するか」テーマを明確にしたうえで、学習したか
- 隙間時間に本、CDなどで学習したか
- その日にあった人・モノからの学びはあったか
- 仕組み思考
- ムダ・ムラを無くすための仕組みつくる発想を行っていたか
- 新しいことをできる限り手間をかけずに行うアイデアを考えたか
- 既にある仕組みを十分に活用しているか
- 効率的時間活用
- 「気づいたら、時間が過ぎていた」ということがなかったか
案件チェックリスト
新規にプロジェクトへ参画する前に、必ずこのチェックリストの内容を確認し参画するかどうかを決定します。新しく仕事、プロジェクトを受ける前の確認事項など、判断を簡易化するための質問シートフレームワーク
案件チェックリスト
- 案件内容
仕事を受けるうえで、将来的に有益なものがあるか - プロジェクト・案件規模
SE・PG・その他 人数などを確認する - 現在までの進捗
設計書の制度・インフラ環境・DB環境などを確認する - 通勤
通勤にかかる時間(大復)、および目的地までの乗継回数などを確認する - 契約種類
月額固定や残業、ネクタイなどの条件を確認する - 使用言語
Java言語・PHP言語など、将来性のある言語であるか確認する - 技術動向
WEBシステムなど、将来性のある技術を使用しているか確認する - プロジェクトの優劣
リーダー、PMとなるもののシステム開発経験などを確認する - メンバー
メンバーのスキル・人間性が妥当であるか確認する - 拘束時間
無益残業の有無などを確認する - 統括者の営業経験
統括者に顧客との交渉能力があるか確認する - 行程・スケジュール
現在の行程や、カットオーバーの日程などを確認する - 別部隊の存在
本案件にインフラチーム・DBチームなどの別部隊が存在するか確認する
新規事業チェックリスト
フリーランスを長くやっていると、ちょくちょく新規事業の話が舞い込みます。このチェックリストを使用することで意思決定を簡易化しています。
新規事業に乗り出す前の確認事項に対して、判断を簡易化させる質問形式フレームワーク
新規事業チェックリスト
- 将来性はあるか
社会のトレンド等から将来のあるべき成長が想像できるか
新奇性はあるか
その商材、仕組みに付加価値が付くだけの奇抜性、独創性があるか - 成長性はあるか
その商材、仕組みに市場を形成していくだけの需要は望めるか - ナンバーワンになれるか
その商材、仕組みを使って市場を形成していくリーダーとなれるか - 特許をとれるか
その商材、仕組みで特許、ビジネスモデル特許がとれるか - 競合は何処か
同種の商材、仕組みを扱っている同業他社はあるか、またそれはどこか - 独占できるか
その商材、仕組みを使ってオンリーワンになれる可能性は望めるか - 上場できるか
その商材、仕組みを使って将来的に上場を見込める算段がつくか - 必要な人員は何人か
その商材、仕組みを使って市場を開拓していくために必要な人数は何人か - 必要な資本はいくらか
その商材、仕組みを使って市場を開拓していくために必要な資本はいくらか - 会社の価値観に沿っているか
「仕事を通じて世直し」を実施できる余地はあるか(不条理・不合理)などの観点から
事業計画チェックリスト
基本は「新規事業チェックリスト」に似ていますが、事業を「新規で始める」場合と既存の「事業分野を広げる」場合の違いにより使い分けています。
事業ドメインを明確にし、事業として確立するための事業計画質問ワークシート
事業計画チェックリスト
- 何を売るのか
今後、会社として社会で自立するにあたって、販売していくものは何か - どうやって売るのか
そのサービス・商材を如何に売り込むのか - 誰に売るのか
そのサービス・商材を販売する対象は何処か - それを如何に実現していくのか
そのサービス・商材の販売目標を如何に達成していくのか - どの部分で儲けられるのか
そのサービス・商材のどの部分に付加価値をつけ、何処で利益を得るのか - 自分の得意分野は何処か
そのサービス・商材を販売して行く上で、自分の強みは何処か - なぜ自分がそれをするのか
自分が行動を起こした目的はなにか - 商品力はあるか
そのサービス・商材自体に商品力はあるか - 時代の流れに合っているか
今後、そのサービス・商材の需要が見込めるか - 競合はどれくらいいるのか
同種のサービス・商材を扱っている同業他社はあるか、また、それは何処か - 競合と何処を差別化していくのか
そのサービス・商材を扱う中で、競合他社との差別化を図るのは何処か - 関連サービス・商材はどういう展開が可能か
そのサービス・商材に有機的に関連する展開可能なサービス・商材はあるか
プロジェクト振り返りチェックリスト
毎週末にプロジェクトを見直す対話形式フレームワーク現在までの進捗状況を確認するチェックリスト
プロジェクト振り返りチェックリスト
- 目標達成
- 標は簡単明瞭であったか?曖昧な目標ではなく、具体的な数値目標であったか?
- 目標をスタッフの全員と共有できていたか?
- 目標が期の途中で変えられることはなかったか?
- 目標は達成できたと思うか?
- リスク管理
- このプロジェクトが失敗するとはどんな状態になったときだろうか?
- そのような状態に陥る危険が発生するのはどんなときだろうか?
- リスクに対する備えはどんなことができただろうか?
- 失敗するかどうかという境界を把握できていただろうか?
- 費用対効果
- 求められる効果、結果とはどのようなものであったか?
- 効果の検証はどのように行ったか?あるいは行う方がよかったか?
- 求められる効果、結果を達成するため、もっと簡単な方法はなかったのか?
- 今回のプロジェクトで、結果を得るために使ったリソース(人、物、金)は多すぎなかっただろうか?
- スピード
- 今回のプロジェクトの達成までのスピードを上げるには、どこを改善すればよいのだろうか?
- プロジェクト全体を通してのアウトプットを考えたとき、どこがボトルネックになっていただろうか?
- 人材育成
- 各人のミッションはどのようなものであったか?
- 各人のチャレンジポイントはなんだろうか?
- このプロジェクトを通して、各人が学んだものはどのようなものか?
- 達成感
- このプロジェクトについては、楽しく仕事ができていただろうか?
- 達成感をチームで共有できただろうか?