フリーランスの確定申告

初心者のための確定申告のイロハ。必要書類や提出の際の注意点を解説

フリーランスにとって、本業以外でもっとも厄介な仕事と言えるのが「確定申告」でしょう。

フリーランスになってほどないと「うまく確定申告できるかな……」と不安がちだと思います。そんな皆さんに向けて、確定申告にて必要な書類や確定申告書を提出する際の注意点をご紹介します。

確定申告で必要な書類

確定申告には、「青色申告」と「白色申告」の2つがあります。

いずれを選択しても、3つの必要な書類があるので忘れず提出しましょう。

青色申告に必要なもの 白色申告に必要なもの
確定申告書B各種控除関係の書類青色申告決算書 確定申告書B各種控除関係の書類収支内訳書

それぞれの書類について詳しく解説します。

確定申告書B

確定申告書は、確定申告書Aと確定申告書Bの2つがあります。確定申告書Aは、サラリーマンやパート勤務の方が使用するので、フリーランスなら確定申告書Bを選択しましょう。

確定申告書Bは、税務署へ書類の送付を依頼して取り寄せたり、税務署や申告相談会場などへ直接取りに行ったりすることで入手できます。一番便利なのは、国税庁のサイトからダウンロードする方法です。

※参考:国税庁│確定申告集

各種控除関係の書類

確定申告をするときに各種控除関連の書類を添付することで、医療費控除や社会保険料控除などといった控除を受けられるようになっています。具体的には、以下の控除があるのでご紹介します。

  • 医療費控除
  • 社会保険料控除
  • 生命保険控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 地震保険料控除
  • 雑損控除
  • 寄付金控除

きちんと控除を受けるためには、必要書類がそろっていることをよく確認しましょう。

なお、医療費控除については、「セルフメディケーション税制」という制度もあります。

健康診断や予防接種などの健康維持増進や疾病への予防といった一定の取り組みを行っている方が、制度の対象となる医薬品を1年間に1万2,000円を超えて購入した場合は、8万8,000円を限度として購入した金額の一部を所得から差し引くことができるというものです。

条件に当てはまるなら、ぜひ活用してみましょう。

※参考:国税庁│セルフメディケーション税制の概要・手続など

青色申告決算書(青色申告の場合)

青色申告の際に必要になるのが、青色申告決算書です。損益計算書1枚、損益計算書の内訳2枚、賃借対照表1枚の全4枚で構成されており、事業の収入と経費を記入します。税務署で直接受け取ったり国税庁のサイトからダウンロードできたります。

※参考:国税庁│確定申告集

収支内訳書(白色申告の場合)

白色申告の際に必要になるのが、収支内訳書です。売上や仕入、人件費、旅費交通費、通信費などの経費を記入して、その年の所得金額を計算します。確定申告書Bや青色申告決算書などと同じように、税務署で直接受け取ったり国税庁のサイトからダウンロードできたりします。

※参考:国税庁│確定申告集

確定申告書を提出する際の注意点

確定申告書を提出する際の注意点を確認しておきましょう。トラブルなく、確定申告をクリアするための必須知識です。

国税庁が指示する記載例に従う

国税庁はサイトにて毎年確定申告書の記載例を紹介しています。医療費控除を受ける場合や寄附金控除を受ける場合など、考えられるシーンを細かく分けて記載例を挙げているのでチェックしてみましょう。

※参考:国税庁│確定申告書の記載例

確定申告書の控えをもらっておく

住宅ローンや自動車ローン、保育園の入園申請手続きなどで確定申告書の控えが必要にある場合があります。必ず確定申告書の控えは受け取っておきましょう。もらい方や紛失したときの対応方法をご紹介します。

確定申告書の控えのもらい方

確定申告書の控えのもらい方ですが、直接税務署に提出した場合はその場で控えを渡してもらえます。そして、郵送の場合は、確定申告書と一緒に控えを送付して収受日付印が押された確定申告書の控えを返送してもらうことになります。

税務署や申告相談会場などで入手できる確定申告書の原本なら複写式で控えができるようになっているため、原本と一緒にそのまま送付すれば問題がありません。もし、国税庁のサイトから確定申告書をダウンロードして郵送する際は、控えの分もダウンロードするか原本のコピーをとっておく必要があります。

さらに、適切な料金分の切手を貼り付けた返信用の封筒が必要です。なお、返信用封筒には、送付先となる自分の住所を記入しておきます。

e-Taxによって確定申告した場合は、「受信通知データ」と「申告データ」の2つがそろって確定申告書の控えとなります。受信通知データと申告データをセットで保管しておくと良いでしょう。

確定申告書の控えを紛失した場合

確定申告書の控えが必要なのに紛失してしまった場合は、まずは源泉徴収票や課税証明書で代用ができないか審査機関に確認してみましょう。どうしても、確定申告書の控えが必要なら、国税当局に対して「開示請求」します。

開示請求するためには、「行政文書開示請求書」に必要事項を記入して、税務署に提出しましょう。「求める開示の実施方法等」の欄で「写しの交付」にしるしを付けると確定申告書の控えを入手できます。手数料の300円は、収入印紙を貼り付けるか税務署で現金納付するか選択できます。

※参考:国税庁│開示請求等の手続

フリーランスなら確定申告書Bを提出しよう

フリーランスの確定申告書に関連する情報については変更も考えられるので、念のため参考としてご紹介した国税庁のサイトをチェックしてみてください。

確定申告で提出する書類はさほど多くないので、よく確認して対応すると問題なく対応できます。確定申告は期限内に正しく手続きをしましょう。

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